第190段「『ゲーテ先生の音楽会』とわたし」
『ゲーテ先生の音楽会』を最初に見たのは2015年の年末だった。
突然コルクの佐渡島庸平さんからメールが来て、「絶対見た方がいい、角田さんの感想聞かせて!」とあったので、今は無き宇田川のカフエマメヒコに行ってみた。
すごくインタラクティブ(双方向)な演劇だった。なにせお客さんも無理やり合唱させられた。合唱なんて高校生以来だ。
そして歌わせられたのは、ゲーテの詩にシューベルトが曲をつけた『魔王』。
それも日本語詩バージョンだ。でも、それがもう・・・「待て!」「いやだ!」「逃げろ!」みたいな詩だったのだ(ちょっと違ったかもしれないけど)。
でもなんていうか、ゲーテとシューベルトが途端に身近に感じられた。
超久々、合唱させられてなんかとても楽しかった。イヤイヤでもやると、そのイヤイヤを乗り越えた分だけ楽しくなるものなのだ。
そして、世界的な「文豪」と「歌曲の王」が、自分と同じようないろいろウダウダ悩んでるただのおっさんに感じられたのだ。
それこそまさにインタラクティブな世界だ。佐渡島さんが言ってたのは、このことだったのだ。
終演後感激して、すぐ脚本演出出演の井川啓央さんとゲーテ先生役の増原英也さんと挨拶して、ウダウダ話し込んだ。
それが今に続く、わたしとカフエマメヒコと井川さんとの出会いでもある。
ゲーテ先生役のオペラ歌手である増原英也さんは素敵な人だ。なんていうか上品な紳士。この人は、歳を取るともっともっと枯れて輝いてよくなると思う(と最初に見たときに感じた)。
これはプロデューサーとしてのわたしのカン。
なので、この『ゲーテ先生の音楽会』は、ずーっとずーっと永く永く緩やかに続いて欲しいのです。
角田陽一郎(バラエティプロデューサー)
ゲーテ先生の音楽会〜先生、お経を唱える〜
[日程] 2019年9月6日(金)~8日(日)
[開演時間]
9/6(金) 19:00
9/7(土) マチネ13:30 / ソワレ18:00
9/8(日) 18:00
※全4公演。開場は、開演30分前です。
[会場] 銀座SOLA
〒104-0061 東京都中央区銀座2-2-18 TH銀座ビル10F TEL 03-6264-4971
JR有楽町駅京橋口より徒歩3分/東京メトロ有楽町線「銀座一丁目」駅4番出口すぐ
(1F いしかわ百万石物語)
[主催] 株式会社カフエマメヒコ/ゲーテ診療所
[脚本・演出]
井川啓央
[キャスト]
増原英也 井川啓央 渡辺定路 阿部将大 少女歌劇団ほか
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