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AD12「個人の"個"を表明しなければ生きていけない」

ところでみなさんはSNSを普段どう使っていますか?
Twitter、Facebook、Instagram、LINE、広義で言えばネット状のコミュニケーションサービスだけでなく、ブログや2チャンネル等の電子掲示板、またはSHOWROOM等のストリーミングサービスをはじめ、普段何気なく使っているEメールだって、ネット空間上のコミュニケーションツールが全てソーシャルネットワークサービスだと言えます。

みなさんは例えば、Twitterやブログのアカウントを記名でやっていますか?それとも無記名ですか?
言い方を変えれば、
実際の社会的存在の現実の自分とネット上の自分を一致させて活動していますか?いませんか?
という質問です。

いわゆる有名人であるタレントのみなさんは記名でやっている方と全然やっていない方もいますよね。
そしてTwitter等でしばし問題になるのはいわゆる匿名アカウントからの誹謗中傷です。

先日編集者でコルクの代表の佐渡島庸平さんと対談した時に、彼が言っていました。
「ネット空間上では企業より個人の方が信頼度(クレジット)が上である」
これはどういうことでしょうか?
みなさんも普段ネットを使うときのことを思い返してみたらわかることですが、何かブログやTwitterでおすすめしているモノコトで、あ、いいな!自分も買ってみたい!自分もやってみたい!って思うのは、自分が信頼している個人の方のオススメ(リコメンド)の方が多くありませんか?
むしろ企業のページのオススメだと広告だと思ってあまり信用しません。
例えば、人気ドラマの公式Twitterアカウントの発表より、そのドラマのプロデューサーの個人アカウントの方でつぶやいている情報の方がワクワクしませんか?
つまりネット上では、企業という公式性の担保より、自分の考え方を表明している人やある一定以上の個人情報を公開している人の方がクレジットが高いのです。

一方で現実社会はどうでしょうか?
大部分のサラリーマンの人は、個人のクレジットよりその人が加盟している組織、つまり企業名や出身学校の学歴等のクレジットが個人のクレジットよりも上でした。リアル社会でも当然、個人の名前で活躍している方はいますが、それは例えば“テレビに出る”“映画に出る”等のマスコミ上でクレジットを担保しているタレントの方だったり、個人のオリジナリティで仕事をするアーティストや小説家、または手に職を持つ職人さん等の個人の技量を担保にする方々でした。彼らはリアル社会でも“個”の能力を公開している方々です。つまりリアル社会しかなかった時代は、個を表明して生きていくか?個を隠して組織の名で生きていくか? の選択が僕たちには可能だったのです。

それが、ネット空間では、多かれ少なかれ“個”を誰もが表明しなければいけない社会です。
そして2017年、リアル社会は今やネット空間とまさにネット上で網羅的に繋がっていて、その区別をつけることはもはや意味がないことになって来ました。大きなネット空間の網の中に、リアル社会もマスコミもすでにかすめ取られているのです。ということは現実の社会での個人の“個”をネット上の“個”と別物で考えること事態が、ナンセンスになって来ているんだと思います。

つまり、今まではクレジットを会社が担保していたので個を隠して仕事をすることができましたが、これからネットの中での個の時代へと移るなかで、自分自身のクレジットを積み上げることで仕事をしていく必要があるということです。そしてそれはネット空間もリアル社会も、全く区別なく同値であるということです。

ではそんな時代に僕たちはどう生きていくのでしょうか?それは、

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