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プログラミングスクールQUELCODE(現CODEGYM)を中退した話(3/3)

プログラミングスクールQUELCODE(現CODEGYM)を中退した話。3部作の第3話です。

第1話→(1)入学までの道のり
第2話→(2)授業の思い出

一番伝えたかった第3話にようやく辿り着きました...。

QUELCODEとは、日本で初めてのISAを採用したプログラミングスクールで、授業料が発生するのは、受講生がエンジニアとして就職/転職に成功した時のみです。

2020/9/7現在、公式HPにもハッキリと記載がありますが「4週間目までは、授業料は1円も発生しません」。その期間内に僕は退会しました。

その出来事にかなり大きく心を揺さぶられまして、愛が溢れたので、自分のために記録しておきたいです。と、同時にプログラミングスクールを検討されている方の参考になればとこれを書きます。守秘義務の範囲内で。だらだらと。

退会を決意

第2話で手放しでQUELCODEを称賛しましたが、僕は4週目にて辞めることを決意しました。

理由は、キャリアに対する考え方が変わり、受講生の「絶対100%エンジニア就職」へのコミットが期待されるQUELCODEの方針とズレが生じたと感じたからです。

プログラミングやコンピュータサイエンスは楽しいけれど、36才という年齢、先行きの見えないコロナ禍など自分の置かれた状況を見たときに、6ヶ月の長期戦の学習の後のエンジニア転身というキャリア一点張りの進め方ではなく、もう少し柔軟に絞らずに構えておきたいと思ったからです。それに少し工夫すれば独学でもできるかもしれないと思いました。

恋人に別れを切り出すのが辛いのと同様、超楽しくて、そこに集う人にも親近感を感じているQUELCODEに退会の意を伝えるのは少し勇気が要りました。プレエントリーの申し込みよりも勇気が要りました。

それに、4週間無料で勉強させてもらいました。
それに、入学面接では「僕絶対エンジニアになりたいです!」とほざきました。

この泥棒野郎が!根性なしが!嘘つき!

どんな丁寧な言葉を使ってこのようなことを責められるんだろう。

生来最悪の事態を想定しておくことが癖になっている僕は覚悟して、意を決して退会の意を伝えました。

退会野郎の扱い

それから程なくして、緊急グループ面談がスケジューリングされました。ドキドキしながら臨むと、僕は信じられないような言葉の数々を浴びました。

「僕たちはkakuさんの意志を尊重したいですし、応援したいです。」

↑これだけでもなかなか出てくる言葉じゃなくないですか?でもこれはまぁ想像できると言えば想像できる範囲内ではあります。でもこっからは無理っす。

「このISAの制度をして良かったと思っています。kakuさんの今回の退会はある意味スクールの成功でもあります。」

↑何言っているかわかりますか?QUELCODEは、僕が実際にスクール通ってみて、ちょっと違うなと思えて、無料の期間中に辞められて良かったと言ってくれてるんですよ。繰り返しますが、現在のISAの制度上僕は1円も払いません。
もうこの時点で完全にハートを鷲掴みにされました。

その後色々話す中で、僕自身迷う中での決断だった、苦渋の決断だったという思いを吐露すると、

「でももしまだ迷っているなら、もう少し時間あげますよ。まだ聞きたいこととかあればこの後も個別面談しますよ。」

と提案してくれました。
ふむ。実は運営側はメンタリストで、一旦ハートを鷲掴みにしておいて、カムバックを誘う戦法か?うーむ、そう捉えられなくもない。と、この会話の後思いました。だって相手は百戦錬磨の起業家。今まで海千山千を相手にしてきて、人心掌握の術には長けているはず。

でも確かに悩んでいた僕は、もらえるもんなら、もう少し時間をもらうことに。そして、上の僕の疑いはやっぱただの疑いに終わるということを知りました。

悩む理由は色々あるけど、仲良くなった皆さんにさよならするのが辛いという理由もある。そんなことを伝えるとこう返されたのです。

「気持ちはわかるけど、こういう時は情で判断してはいけませんよ。」

この言葉で、QUELCODEの人たちは、本当に僕のことを第一に考えてくれてるんだなと確信に変わりました。世の中、ドアに足を挟んでしつこく営業をしてくるセールスマンや、何回断っても毎回発信先電話番号を変えてしつこく電話をしてくる青山メインランドみたいな会社ばかりではないみたいです。

で、結局当初の決意通り退会することにしました。
それでも運営の皆さんは、僕の今後を応援してくれる、と温かい言葉をかけてくれました。要約して書いちゃうと、普通に聞こえますが、実際いただいたメッセージは本当に温かくて勇気づけられるものでした。

実際に会ったこともないのに。
見合う労働対価を払ったわけでもないのに。

さらに。

ある講師の方は、「今後の独学のアドバイスが必要だったら、相談に乗りますよ。」と言ってくれたんです。で、本当に相談に乗ってくれました。受講生の質問に答えたり、提出した課題のコードレビューしたり、コーチングしたり、カリキュラムをチェックしたり、色々忙しいのに...。

たまたま僕の最終日に、スクールのオンライン飲み会だったのですが、その方わざわざ僕に最後の時間、マンツーマンで話しかけてくれて、最後にまたアドバイスくれたんです。

愛でしょ。愛。
それはきっと、やる気のある駆け出しエンジニアを応援したいという愛。プログラミングに対する愛。ITに対する愛。
予想ですけど。

QUELCODEとイチローと心

僕がQUELCODEから得たものは大きく分けて2つあります。

1つはプログラミング。でもこれは最大のものではないです。

もう1つが本当に大きいなーと思っていて、それはQUELCODEという血の通った事業、または株式会社LABOTという社会を良い方向に変えるという信念とハートを持った会社に出会えて、それらに心を揺さぶられたこの経験です。

なぜなら、僕もぜひQUELCODEのようなハートのある事業に携わりたいという自分の想いを強く自覚できるようになったからです。

で、この後たまたまイチローさんの動画↓に出会いました。

ぜひイチローさんの実際の言葉を、動画で観て頂きたいですが、要約すると「最近技術ばかりでつまらない。もっと心のある優秀な人が育ってほしい」と仰っております。(牛タンの話じゃないです。)

QUELCODEは間違いなくイチローさんの理想を実践しているスクールです。

僕はイチローさんの言葉にも、QUELCODEにも深く共感します。

これは僕の肌感覚なのですが、IT業界って、ともするとコンピュータや論理の世界で血の通ってなさそうな偏見を持たれそうな業界ですが、実際にそこで働く人やサービスは、とても人間らしくてハートフルな人が多いのではないか。プログラミングに傾倒してそんなことを実感する機会が増えてきました。(残念ながら、そうでない方も散見されますが...)

最後に

僕はこんな大事な気付きと経験を忘れたくありません。でも記憶力にそんな自信がないために、記しておきたいと思い、このnoteを書きました。

どうすればQUELCODEに恩返しができるのか。僕がこれから生きるreasonが1つまた増えて幸せです。がんばります。

読んでくださってありがとうございます。

いや、僕にサポートだなんて...僕にお金渡されても楽器に使ってしまうので、、、あなたのお金はあなたのために使ってくださいw