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紙に意志がある 2023/07/05

日記

・今日なんの写真も撮ってない。1枚くらい写真があった方が話題を展開しやすいし、見栄えも良くなるから極力写真を撮るようにしているのだけど、ぼんやりしていると忘れてしまう。

・そうだ、植え込みに土まみれのカレーパンが落ちていて、それを写真に収めようかと迷いはした。でも、理性が勝った。正しい判断だったと思う。


・雨が降っていた。

・ポツポツと降り出して、だんだん強くなりそうな気配はあったものの、結局ポツポツのまま終わった。傘を差すほどの雨量でもなかったし、人を不安にさせるためだけに降ったとしか思えない。「うわ、このまま本降りになったら最悪だな」という気持ちを引き出すだけ引き出して、そのまま去っていきやがって……。私たちは天に踊らされている。今こそ反旗を翻せ。時には起こせよムーヴメント。


・雨といえば、「土砂降りの中濡れて歩いている子供に傘を差し出す」という体験を一度はしてみたいのだけど、今日日そんな無軌道な子供を見ることがない。みんなちゃんと傘を差しているし、なんならレインコートに長靴まで履いて完全防備をしている。立派だ。

・あと、もしそんな子供がいたとして、果たして私はちゃんと声をかけられるのかという問題もある。「あ、あの、ヌレ 濡れてると風邪ひくからこの傘 ツカ 使いなよ」みたいになりそう。で、「いや、もう家着くんで大丈夫です」と断られる未来が見える。

・結局、親切って社交性が高くないとできないんだよな。あと押しの強さ。電車で高齢者に席を譲って断られるときも、無理矢理にでも座らせるくらいの胆力が必要。「あ、そうですか」と座り直してはいけない。親切って押し付けないと成立しない。俺の善意を黙って受け入れろという傲慢さを持つべし。そのくらいの心意気じゃないと「土砂降りの中濡れて歩いている子供に傘を差し出す」体験はできない。


・今書いていて思ったけど、すでにずぶ濡れになっている子供に傘を渡して何が解決するのだろうか。濡れた状態で傘を差しても体が乾くわけではない。 傘を差したからなんだという話だ。

・そんで、私が今使っている傘を人に貸せるかというと微妙なんだよな。10年くらい大事に使っている傘だから、ちょっと見ず知らずのガキには……。厳しいっす。すんまへん……。

・人に貸す用のビニール傘を常に携帯しておけばいいのか。親切の怪物だ。



・さっきテレビで「10枚重ねた紙を6回折る」というチャンジ企画が放送されていた。そのナレーションで「4回折ったところで紙が強固な意志を持ち始める」と言っていたのだけど、「紙が強固な意志を持つ」って他の場所で聞いた言い回しな気がするんだよな。それも、同じように紙をどんどん折っていく企画で。

・パクリだとかそういうことではなく、「厚みが増して紙が折りづらくなる」という状況を「紙が強固な意志を持つ」と表現するのは普遍的なのかどうかが気になった。面白みが生まれることを狙った表現であることは確かなのだけど、企画に挑戦している芸人の口から出たわけでもなく、状況説明のナレーションでポンと発せられたことが引っかかった。

・あ、何か物に対して力をかけたときに反発があることを「意志がある」と表現するのは割と聞く気がする。反発を「意志がある」と喩えるのは普遍的な表現と言ってもいいくらい広まっているのかな。今回は「紙を折る」という企画内容が共通していたから「おや?」と思っただけで、反発全般にまで範囲を広げたら結構言われてるか。NHK辺りが調べてほしい。

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