お映画観たッ記　2023/07/29

日記

・起きて、辛いカップラーメンを食べた。一昨日食べた北極ラーメンの余韻がまだ残っている(主に下半身に)から、追加でこんなの食べて大丈夫かなと思ったけど、意外なことに何ともない。予期しているときには攻撃をしかけず、一瞬の不意を突く。この軍師、やりおるわい。

・映画を観てきた。

・観たのは当然、キングオージャーとギーツの夏映画だ！！！ これほどまでに自明なこともあるまい。

・キングオージャーはここ何話か本編を追えていなかったけど、そんなことは気にせず楽しめた。テレビシリーズでかなり派手なことを毎話やっているし背景はLEDウォールだから、どう「劇場版」として差別化するんだろうと思っていたら、「死の国」の圧倒的なビジュアルの豪華さでねじ伏せられた。背景もそうだし、ゲストキャラのイロキやライニオールの衣装もすごい。特にイロキはワンシチュエーションのみの出番なのにシチュエーションと衣装と演技が相まって観ている側も固まってしまうような迫力があった。

・ライニオールとのラストバトルでギラが語った言葉がかなりグッときた。スーパー戦隊、ひいては子供向けのヒーロー作品でああいうことを言い切るのはかなりの挑戦だと思うのだけど、『王様戦隊 キングオージャー』という作品だから、「ギラ」というキャラクターだからこそ出た言葉だったので、より胸にしみた。ちゃんと最新話まで追いつかねば……！

・ギーツはシリアスな展開が続く本編に反して、終始ハチャメチャなコメディ映画になっていて驚いた。夏映画ってそれなりに硬派な作りになることが多いから、全編笑いでまとめた作品なのは新鮮だった。でも、コメディ映画を志向してスベってる……とかではなく、ちゃんと『ギーツ』の世界観を崩さず一本のコメディ映画として成立していて面白かった。

・そして、明るく楽しく面白い！映画であるのと同時に、かなり直接的に『ギーツ』が描いてきたテーマを振り返っていて、1年間の集大成を見せる作品にもなっている。最後の最後のエンドロールで「あぁ終わるんだなぁ」と実感して少し寂しくなった。

・敵のメラとメロも良かった。指名手配犯の男女2人組ということで、ボニーとクライドとか、ジョーカーとハーレークインとかを意識しているのだろうけど、そこに「ゲーム実況」というギーツならではの要素が加わることで迷惑系YouTuberのようにもなっていて面白いし、不思議と憎みきれないようなキャラになっていた。Xギーツのクールなダークキャラ的な出で立ちで、おちゃらけた言動しかしないギャップも好きだ。

・あと、『クロース』という映画も観てきた。

・兄弟同然に育てられ、片時も離れることなく生きてきたレオとレミ。しかし、中学校に入学するといつも一緒にいる2人の関係をからかう声が聞こえはじめ、いじられるのを嫌がったレオはレミを遠ざけてしまう。やがてそれが喧嘩にも発展し、仲直りができないまま時間だけが過ぎたある日……というおはなし。

・少年たちが体験したひと夏の葛藤と友情の再生……みたいな話かと思っていたら、想像以上に苦しくて胸が重くなる話だった。今この世界にある問題を「美しさ」とか「優しさ」で包んで終わりにしないで、現実の美しくなさや棘を正面から繊細なタッチで描いている。正直、かなり面食らった。

・ちょうど最近『怪物』が近い題材を扱っていた。題材の扱い方は全然違うけど、どちらも現実を誠実に映そうとしていて、その帰結は遠いようでかなり近いものだった気がする。「どうしようもなくこの世界で生きていくしかない」という諦観と希望がまぜこぜになったような感覚。それが良いのか悪いのか、グレーなのかはわからないが……。少なくとも現時点では。

・とにかくしょうもうないことばっかりだな、とは思う。

・今日は映画館に行ったのにポップコーンを食べなかった。節制中だからだ。偉い。偉すぎる。心が揺らいだ瞬間もあったが、不屈の精神で負けなかった。理性が勝ちはじめている……。

・あと、映画を観るときの飲み物ってSサイズでいいなと気づいた。これまではなんとなくMサイズにしていたのだけど、全然Sで足りる。それどころか、Sでも余る。香水の瓶くらいのサイズで十分かもしれない。