ぷかぷかのきおく

だいすき
いとしい
たいせつ
きらきら

有頂天
ご機嫌に
きっと
地上から私
すこし浮いてた

軽やかに
ぷかぷかと 
私の身体から出ていって
浮かれてぷかぷかと
すこしずつ
空にちかづいていって
届けたい
届けようとおもうんだけど

だめだよ
それは呪いにもなるんだよって

身体から離れてぷかぷか浮き出した
それらを
そっちはだめだよって呼び戻す


おもりをつけて
もう一度
出ちゃだめって捕まえて飲み込んで

それでも
まだ諦め切れないの
飲み込んだ先のお腹で
ぐんぐん膨らんで
どんどんどんどん膨らんで
いよいよ風船みたい
ぷかぷか身体がゆっくり浮き始めて
いいよ!いっそのこと!身体ごと飛んじゃえ!
ってするもんだから

だめだめだめだよって
だめな理由をいっぱい思い出すの

あれでこうであーだからだめ!
それにこうであーだからだめ!

飲み込んで
飲み込んで
飲み込んでいくうちに
風船みたいなお腹も
岩みたいに硬くなって
重くなって
動けなくなるんだ

これで一安心
私の宝ものは大事なあの人の呪いにならずにすんだ
もう安心だって 

そうするうちに

きらきらの宝物は
もうなんだかわかんない
ただの重たいだけのゴミになっちゃった

ぷかぷかなきもちとあの人をまもるため

ここにいるのがいちばんなんだよって
硬くなったお腹を優しく撫でてあげるんだ

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