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「良いお年を!って自分からあんまり言わない」2023年12月30日の日記

「良いお年を!」って自分から言ったことあんまりないかもしれない。「メリークリスマス!」とかもあんまりない。「あけましておめでとう」は結構ある。どういう差なんだろう。


古本市場に一番くじを見に行った。なんかラストワン賞が手に入るとかいうよく分からない情報(詳しくない)を友人から入手したのである。
『青ブタ』のラストワン賞のフィギュアがあと4000円出せば買えるということだったが、少し悩んで買わずの選択。グッズを買うほどにその作品を愛せてはいない。私なんかではなく、もっとこの作品を愛している人の元に届いて欲しい。
代わりに本を3冊も買ってしまった。一度読んだことがあって手元に置いておきたいと思っていたやつがあったので。


午後からフットサルに誘われていたので、出かける。高校の時の先輩に誘われたのだが、メンバーを見るとかなり懐かしい人たちもたくさんいる。多分卒業ぶりの人とかもいる感じだ。

概ね楽しくできたのだが、自分の中で許容できていたり、なんとなく受け流せていた部分がもうかなりキツくなっていて、自分の変化を感じるとともに、もうしばらく会わないかもなという予感があった。
体育会系のノリみたいなものは部活をやっていた時からあってかなり苦手だったのだけど、もう部活という強制力もなく会うと見逃せない部分も多く出てきた。人付き合いを選べるようになってしまったからというのもあるのだろう。

雑なイジリとか、沈黙を埋めるためのからかいとか、その場にいない人のことを悪く言う感じとか、人のことを見下すやつがいて、見下されている方もその状態を享受している空気感とか、昔から当たり前にあったものが、もう私にとってはかなり辛いものになっていて、仲良くしていた人たちや慕っていた先輩の輪郭も少し変わっているように見えた。悲しいことだ。


終わった後は、同じ学年の3人でご飯に行くことになった。やはり私は少人数でのコミュニケーションの方が向いている。

ラーメンを食。
大学を中退し、バイトから正社員になった友人は、正社員を辞め、今は別のバイトをしているらしい。大学に通っていると、そういう人に出会う機会が少なくなっていく。当たり前にそういう人がいるということを、もう少し意識した方がいい。

帰る時に、2人から「良いお年を!」と言われた。なんて答えていいのか分からず、「はーい!」って言っちゃった。普通に「良いお年を!」で返したら良かった。また言う機会を逃した。


『レオン』という映画を見た。この映画はネタバレ無しで見た方が絶対に楽しめるので、私の感想なんか読んでないで今すぐ見るように。


以下はネタバレありです。


マチルダ役の人が演技がとんでもなく上手くて、子どもらしい無邪気さと大人びた色気の両方を持っているような、本当に素晴らしい演技だった。
途中マチルダがレオンに迫るシーンがあるのだけど、そのマチルダの色気が凄くて、普通に考えたらあの場面で性行為に及ぶはずはないのだけど、それでもドキドキさせるというか、その可能性を感じさせるものがあった。
この映画は、マチルダが子どもっぽすぎても駄目だし、逆に大人っぽすぎても駄目だと思うのだが、その絶妙なラインをずっとキープしていて、この映画は彼女の演技にかなり支えられているものだと思う。

とは言いつつ脚本もめちゃくちゃ良くて、善人と悪人の構図が逆転するところとか、殺し屋や麻薬取締局の関係性が明らかになるところとか、視聴者に開示する情報のタイミングも絶妙で、レオンとマチルダの話だけではない面白さも色々とあった。最後の伏線回収(?)のところとか痺れたね。

抱き合った時にマチルダの足が浮いているカットがあって、ちょっと泣いちゃった。大人と子どもという縮まることのない差をあのカットでは表現していると思うのだけど、それによってマチルダの想いというのが届かないものであることを思い知らされたというか。

マチルダがレオンに対して抱いているのが恋愛感情なのに対し、レオンがマチルダに抱いているのは多分恋愛感情ではない。お互い、相手を愛していることに間違いは無いのだけど、その方向性は少し違って、そのズレが切ない。「愛」を描いた物語って、どうしても若い男女に偏りがちだけど、こういう形があっても全然良いなと思う。

トニーをどう描くべきだったかについては色々と議論の余地があると思う。そもそも善人なのか悪人なのかすらはっきりと明示されない終わり方で、かなり意見が分かれるんじゃないか。意見が分かれるということはつまり分かりづらいということだと思うし、その辺を狙ってやっているかについては興味がある。


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