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「気が付かないうちに失っているものは多分きっとある」2023年2月18日の日記

午後から大学でOBの社会人の人が来て仕事の話を聞くというイベントがあったので行ってきた。
午後からと言っても大学までは少し遠いので11時くらいに家を出ないといけなかったし、起きるのも遅かったので実質朝からあったようなものだった。

全身スーツに包まれると、身が引き締まると一瞬思って、いや、これは身が引き締まると言うより普通に窮屈なだけか、と思い直した。
私はきっちりした服を普段全く着ないので、スーツというきっちりとした服は少し居心地が悪く落ち着かない。どこかコスプレをしているような気持ちだが、多分傍から見ればしっかりしているように見えているのだろうと思う。

太ってズボンが入らないという最悪のシナリオにはならず、体型はあまり変わっていないようだった。

靴箱に革靴が入っているはず、と思って靴箱を開けたら父親のものが何足か入っていてよく分からない状態になっていた。1番綺麗なものを適当に選んで履いた。


大学まで行って、色々人と喋った。まあ喋ったというよりは話を聞いたに近い部分があるけど、割と楽しかった。

1人目に話を聞いたのは百貨店に勤めているという若い女性で、年齢も1番近かったので当時のこととか、どういう感じで就活を進めていったのかなどを聞いた。

2人目は商社の、それもかなり大手に勤めている人(しかもその中でもまあまあ高い地位にいるような人)だったのだが、普通に話が面白く、聞いているだけで楽しかった。雰囲気とか話し方でなんとなく「仕事できる人」だというのが分かった。

めちゃくちゃ本質的な話もしていて、「そもそも就活をしなければならないのか」という部分についても話されていて信頼できた。

質問コーナーで1人の女性が、内気で勇気が出ず行動できない性格をどう治したらいいのかという、人生相談みたいなものもしていて、カウンセリングみたいになっていた。
なんかその時に、そういう悩みは昔から私には全然無かったなと思った。
自分の性格を変えたいとか、この部分が嫌いだから直したいとか、あんまり思ったことがないような気がする。私の場合、その前に自己正当化してしまうんだよな。「いや人は人じゃん」とか、「別に自分はこれで良いじゃん」って割り切ってしまうところがある。これが果たして良いのかと聞かれればよく分からないが。素直に駄目なところを直せないという言い方もできるので。

やはり対面でしか得れない温度感も感じて、コロナ禍でかなりそういった面で得られていない部分も多いんだろうなというのも感じた。
我々の世代はコロナに慣れていない中で大学の1回生が始まり、右も左も分からない中、さらに先輩との関係性も持てない中で1年間はほとんどオンラインで授業を終え、2年が始まってやっと対面授業に移行し始めたと思ったらもう就活が始まっているという状況で、機会の損失も相応にあったんだろうなと思う。
そういう時代だから仕方ないとはいえ、嘆きたくなる人の気持ちも分かる。私は当時、オンラインだと凄く楽だし良いなと思っていたのだが、振り返ってみると、オンラインによって失ったものもたくさんあるよな、と最近はそういうことも考え始めている。まあ、これは考えたって仕方ないことだけどね。


イベント自体はそこそこ楽しかったとはいえやっぱり疲れもあり、終わった後は頭が少し痛くなってしまった。


イベント後、大学のパソコンでとある企業の説明会の予約をしたのだが、予約をする際に軽いwebテストと適性検査などを受けなければならず、疲れている頭でそれを受けたら全然できなかった。できなかったというより、時間内に全然間に合わなかったというのか正しいか。
合否関係なく説明会には参加できるみたいで、多分そんなに影響はないとは思うが、自分の力が全然出せなくて少し落ち込んだ。


そんなこんなで帰宅。頭が痛かったので少し横になり、風呂に入ると大分マシになった。


Netflixで「ノイズ」を見た。
当たり前のようにネタバレありです。


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キャストが松山ケンイチ、藤原竜也とめちゃくちゃデスノートだなというのを最初に思った。

エリナがいなくなるシーンはワンカットで長回しというかなり変なカットになっており、そこ含めて画角や映像の撮り方、音楽なども結構変わっている演出が多くて面白かった。

島という閉鎖空間で、さらにビニールハウスという閉鎖空間の中で起こった1つの事件が連鎖的にどんどんと悪い方向に進んでいくのは面白かったな。あの時点で正当防衛とかにしておいたら良かったのに、と思うが、本人たちは島のために隠さないといけないと思ったのだろう。
主要人物の3人に関しては保身のためというものもあると思うのだが、島のためというのをしきりに言っていて、その辺の動機が私にはあんまりしっくりこなかった。
島で死者が出たら印象が悪くなるから隠そうという心理については理解できるのだが、実際に自分が捕まるリスクを背負ってすることかと考えたら全くそうは思わない。私には生まれ育った土地に関する愛とか、そういうものを感じたことがないからなのかもしれない。見ていて引っかかるのがやっぱりなんで隠そうとしたのかという部分だと思うのだが、この辺の心理も島という環境を使うことである程度整合性を保っていたんじゃないかなと思う。私だったらしないというだけで。

町長の演技めちゃくちゃ良いな。ねっとりとした喋り方も不気味で良い。あと、町長ともう1人が一気に死ぬところは急にB級映画みたいになったので笑った。その瞬間はこの映画大丈夫か.....?と思ったのだが、最後まで面白く見れた。

最終的にはある程度予想していた通り(途中からその展開を期待していた)になったが、あんまり犯人(?)の心情は描かれなかったのが特徴的だった。ネタバラシをどんでん返しみたいに演出するのではなく、この作品に通底していた不気味感とか閉塞感を保ったまま、犯人の心苦しさみたいなものも同時に演出されていた。ただ悪いやつではない感はあって、魅力的なキャラクターだった。ただ、やったことは計画的でかなり悪いことなので、もっと悪役っぽくしても良かったんじゃないかと思うが。変に良いやつでもあったから、見終わった後に心に重いものが残るような感覚があった。

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