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「断裂した記憶」2023年11月27日の日記

家を出る直前に足を思いっきりぶつけてしまった。「足やけど痛手、ハッハッハ!」と空元気で誤魔化して顔の痙攣が激しくなって月の出のように真珠色の涙が下瞼から湧いた。


バス停に向けて歩いていると、2匹の犬を散歩させている途中のSに遭遇した。2匹の犬のうち1匹は私が小学生の時から知っている。よく知った方の体をモフモフと撫でて、撫でられている犬は微動だにしなかった。もう1匹の犬はしきりに私に向かって吠えていて、その口からは鋭い牙が見えた。仕方なくその場を後にする。もっと撫でていたかったが、充分に犬からエネルギーを得た。バスの中で軽く鼻を触ると、まだ撫でた犬の匂いが微かに残っていることに気がついた。


到着がいつもより早くなったので(なぜかというと、出発がいつもより早かったからである)、椅子の置いてあるスペースで本を読んでいると、知らない学生が近くに座ってきた。その学生はリュックサックからおにぎりを取り出すと、クチャクチャと音を鳴らしながら食べ始めた。部屋が静かだったせいか、その学生の食べ方が汚かったのかは定かではないが、音が鳴っていたのは確かだった。不快だったのでゼミの部屋に移動した。何人かのゼミ生が既に来ていてガヤガヤとしていた。本を読める状況でも無かったので諦めて過ごした。

いつもより長引いてしまったが、ゼミも終了。他のゼミ生の発表を聞いているだけで退屈だったが、私は私で卒論を進められたから良かった。


図書館で良さげの文献を借りた後、パソコンが置いてある部屋に移動。就職先の指令でSPIをまたやらなければならないことになっていたので、やった。手応え無し。
問題を解く機会や考える機会は普通に過ごしていてもまあまああるのだが、それに時間制限があることってあんまり無い。「制限時間内に問題を解く筋」が著しく弱っていた。


PEDROのライブをYouTubeで見た。最高だった。みなさんは見ましたか。裸足でステージに立っていたのかっこよかったね。

「飛んでゆけ」という曲以外は新曲で初めて聴くものばかりだった。私は4曲目の「清く、正しく」という曲が特に好みだった。

アユニ・Dはいわゆる歌の技術がめちゃくちゃ高い歌手ではない。ライブだとそれなりにピッチも外れるし、不安定になるところもある。それでも、「歌」が上手いなと感じる。


いつもより遅く家に帰る。少し空いている電車とバスに乗り、いつもより遅く家に帰る。


日記には、書いている時のノリが直に1日の記録として反映されるから面白い。その1日がいかにつまらないものであっても、逆に面白い日だったとしても、書いている時のテンションによって残り方、伝わり方は変わってくる。1日というある程度連続した時間を記録しているように見えて、残るのは書いている時の刹那的なノリに過ぎない。

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