「バイバイ裸眼」2024年4月26日の日記

今日は配属先が決定する日ということだったが、私はほとんど決まっているようなもので、案の定想定どおりの配属先となった。サプライズ選出は無し。

元々同じ配属先に行くのは私合わせて4人だったのだが、諸事情あって1人は違う部署になった。その人とは同期の中で4番目くらいに仲が良かったので、結構残念だ。


午前中は講習を受け、午後からは先輩の運転する車に乗って外へ。とはいえ、そんなにやることもなく、半分ドライブのような形だった。

帰りには先輩がシェイクを奢ってくれた。良い人。車の中で、何も聞かされずに暑いかどうかを聞かれたので、助手席の私が正直に「どちらかというと寒いですね...」と答えた。先輩が少しニヤニヤとしながら「じゃあシェイクいらんかぁ~」と言うので、これは奢ってくれる流れだなと思って、「いや、シェイクは欲しいですね」と言った。先輩が笑っているのを見た後部座席の2人が、「そういえば暑くなってきましたね」と調子の良いことを言って、奢って貰うことに成功。仕事中に飲むシェイクは美味しい。

結局やることもそんなになくて早く帰ってきてしまったので、追加で30分休憩をし、その隙におやつを食べるなどした。昼にも1時間半くらい休憩があったのに、さらに30分も休憩があり、今日はめちゃくちゃ楽な日だった。


仕事終わり、眼鏡を買うために近くの大きな駅へ。初めて眼鏡を買うので何をして良いのか全く分からなかったが、店員さんに話しかけるとするすると話は進んでいって、あっという間に眼鏡を買うことに成功した。こんなんでいいのか。

レンズを入れている間に夜ご飯を食べることにした。お洒落そうな喫茶店でドリアとアイスコーヒーを注文。喫茶店の雰囲気は良いし、音楽も鳴ってなくて静かだし、客も少ないし、ドリアの味は良いし、店員さんも態度が良くなくて最高だった。また来ます。

チンタラしていると眼鏡を受けとる時間がすぐそこに迫っていたので、急いでドリアを食べて口を火傷しながら店を出た。何やってんだ。


受け取り。弱い視力なんていらない。弱いリザードンと同じくらい、いらない(じゃあいるじゃん)。

裸眼だと日常生活でも厳しいくらいに目が悪くなっているらしく、眼鏡をかけるとかなり遠くの方まで見えるようになった。眼鏡をした後に眼鏡を外すと本当に全然見えていなかったことを実感して恐ろしくなった。こんなに見えてなかったのか。

これから会う人から「眼鏡の人」という認識をされるかもしれないと考えると不思議な気分だ。これまで私もしてきた「眼鏡の人」という識別の仕方を、今度は私もされるのだろう。当たり前だけど、自分で自分を「眼鏡の人」だとは思っていない。もし思うとしても、もっと先の話だろう。しかし、例えば明日初めて会う人からは、きっと「眼鏡の人」という認識の仕方をされる。これは不思議な感覚だなと思う。眼鏡をかけて初対面の人と会うだけで、簡単に「眼鏡の人」になれるのだ。

あと、これは全然関係ないけど、昔好きだった人が授業中にだけ眼鏡をしているのを見て、それが良かった。ことを少し思い出した。心の中にある湖が少しだけ揺れ動いて色づいたのを感じた。落ちた雫によって湖の一部分が一瞬だけ赤くなり、すぐに湖と混ざって透明に染まった。普段は鏡みたいに静かに広がっている湖が僅かに揺れ、そこに映る自分がだんだんと蛇腹になった。蛇腹状の自分の目からは光が失われていて、よく見ると目からは赤い雫が流れた跡があった。ポニーテールの匂いがした。こっちからは触ったことがないのに、あっちからは触られた、わたしの髪。のことも、覚えている。けれど、もう、その髪は切ってしまって、燃えるゴミになった。

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