シェア
おかき
2023年4月16日 23:40
胸に抱えた、言葉は花束。彩を悩んだ。種類を悩んだ。多くを束ねた大輪は重くなりがちだ。選りすぐりの一輪では伝わるか不安だ。だから重ねた。色も、歳月も、この想いも。枯れることを知らぬまま。幸せの高台から、降り落ちる淡白な花束。投げた彼女は純白を身にまとっていた。きっとそれは、見た目も本質も花束だ。貴女が作った言葉たち。その未練を断ち切るために。だから行く先も見ぬままに、白い花束
2023年4月10日 23:56
掴めもしない青に手を伸ばした。届きもしないなんて考えもしない。白い雲に手をかざした。黒い影が顔にさした。息を吸って顔を逸らした。それでも手は伸ばし続けた。こうして手を伸ばしていれば、少なくとも。死にたがりには見えないはずだから。死にたい。と言う時の口は笑顔で。生きるか。と言う時の口は嘆きだ。生を受けた時の鳴き声に意味を問わないで。物心ついた時に打った感情の布石を見てくれ。