見出し画像

舞踊名作集1(その1)

9月23日(金・祝)、国立劇場の大劇場に、舞踊を観に行きました。国立劇場のさよなら公演の一環で、名作集1となっていました。(舞踊は本当に初めてで、用語も調べながらの個人的記録となります。公演プログラムと色々なHPを確認しながらの整理で、他に引用しない方がいいです。)

◼️四季三葉草(清元)
・『四季三葉草』は「式三番叟」をもじった曲で、草花や樹木を詠み込み、初春から冬への四季の移ろいを描いている。
・「式三番(しきさんば)」は、能の「翁」から摂取した舞踊。「叟(そう)」は翁、老人を敬った言葉。
・尾上墨雪さん、尾上紫さん、尾上菊之丞さんの出演。

・千歳(せんざい、女性)、翁、三番叟の順に登場。千歳の踊り→翁の踊り→囃子の揉出し→三番叟の揉ノ段→クドキ→三番叟の鈴ノ段→三人の手踊り→チラシ
・揉ノ段は、籾の意味も含むようで、激しい鼓を打ち出し?から始まるようです。
・クドキは、「口説」と同じで、舞踊では女性が男性に行うことが多いそうです。ゆるやかでしんみりとしてたかな?
・鈴ノ段は、鈴を持ってたのかな?直面だったかな?鈴は、豊かに実った稲穂の象徴と書いてあるHPもありました。
・チラシとは、終盤部。

(私の感想)
・千歳が箱を持って出てきて、途中で箱が回収されるのですが、家に帰ってプログラムで、あの箱に翁の面が入っていたことを知りました。全体として言えますが、3階席からぼんやり観ていると駄目ですね(笑)。またいつかきちんと観たいです。

◼️お七(義太夫)
・井原西鶴の『好色五人女』より。
・井上安寿子さん。井上流の伝承。
・「塀外の景」と「火の見櫓の景」
・人形振りとは、人形の動きをまねたぎくしゃくした動きで演じる特殊な演出。

(私の感想)
・季節は冬。雪が舞っていました。等間隔で打たれる太鼓が、雪がしんしんと降っているのを際立たせたり、或いはお七の鼓動のように感じられる場面もありました。
・私が一番関心を持ったのは、お七がどういう女性に描かれているかでした。ダダダッと足音を鳴らすところ、鳴らしていた鈴を床に投げつけるところ、手拭い?を投げ捨てるところなどから、激しい女性、場合によっては身勝手な女性として描かれているなかな、と思いました。井原西鶴の原作ではどう描かれているのでしょうか。
・「火の見櫓の景」で、公演プログラムに「しごきを使って櫓の梯子をすべり落ちるケレン味たっぷりの演出」とありました。実際の演出を観て、私はうぅむと思いました。しかし、後で「ケレン味」という言葉の意味を調べて分かりました。「ケレン味」とは、俗受けをねらったいやらしさ、はったりだそうです。(追記、ここでは奇抜な仕掛けといったところでしょうか。)当時の人を喜ばせる演出だったのでしょう。面白いです。

取り敢えず、前半はここまでにします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?