「久保建英」、好きだなあ

これ、めちゃくちゃすごいことですよ。退団後も追いかけていて、移籍可能になったら即復帰打診て。しかもそれが日本のJ2クラブとかの話ではなく、スペインのFCバルセロナ。

プレー映像はJリーグでやってるやつや飛び級のアンダー代表のものをよく見ていますが、この子は本当に異常にうまい。冗談抜きでメッシのようなうまさのある子です。身長が伸びなかったとか、フィジカルがどうとかって言われますが、そりゃあ高いところにあるボールに届くかどうかの勝負なら負けますけど、ドリブル時の身体の接触で彼が押しつぶされるところって、じつはそんなにないんです。

体幹+絶妙な位置取り

ドリブル見てるとわかりますが、まず体幹が強い。彼のドリブルは自分主導だけじゃなくて、ボールをさらして相手のリアクションに対して仕掛けるのも得意なんですけど、そういうドリブルは体幹が強靭でないとできない。自分主導だと動きがほぼパターン化している場合が多いですけど、リアクション待ちの場合は想定外の動きもしないといけないので。

そしてポジショニング。ほかの選手と相撲とったら負けるでしょうけど、サッカーは相撲じゃない。相手の前に出るとか、先にケツを当てる、身体を入れ替わるとか、単純な力対力にならないポジショニングを細かく細かく作っています。

キックの精度が高く種類が豊富

なんか当たり前っぽいこと書いてますが、だって実際にその通りなんですもの。試合数と出場時間のわりにFKも多く決めてますしね。とくに、身体の向きと直角に出すパスがめちゃくちゃうまいんですよ、久保くんは。顔と体は攻める方向に向きながら、中央にパス。もしくは中央を向きながら縦にパス。基本的にパスは身体の向いてる方向に出すものなので、これをやられるとDFはかなりキツい。まあ同じことは僕にもできますけど、それを正しい場所に正しい力加減で蹴られるかというとそれはできない。で、久保くんはできると。ちなみに元鹿島の柴崎岳もこのキックが得意です。

キックの精度はボールタッチにも現れていて、ドリブルのすべてのタッチが尋常でなく完璧なんですよ。相手が届かず自分だけが届く場所に運んで運んで運び続けていくのです。このタッチがあるから、前述した力負けしないポジショニングが作っていけるわけです。

行く末が楽しみで仕方ない

日本サッカーに天才は星の数ほどいましたが、こと技術において、正真正銘、まごうことなき世界レベルの天才はこの久保建英が初めてです。そして彼にはこれまでの日本人選手と違う武器があります。それは、すでに海外でサッカーの基礎を学んでいること。日本で教わる戦術や、基本的な組織プレーは海外では通用しません。なので、日本人選手はもれなく、まずまともな組織プレー(と、言語)を身につけるところから海外でのキャリアをスタートさせます。久保くんにはそれがない。天下のバルサでしっかり叩き込まれているので。

もうね、楽しみすぎますよ。どうか怪我だけはしないでください。

某IT企業の編集部所属のふたりで運用中のアカウント。「なにか書きたい」ということで毎日更新しております。