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#小説 創作(長編小説、掌編小説、評論)

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日本の左翼やオウム真理教事件などを題材に。映像化権、空いています!
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#掌編小説

夢の結末

私は、私の夢の大ファンだ。 私の夢ほど面白いものはない。 何しろ私が主役の、空想大活劇な…

【創作】老人とゴミ

生ゴミの日。 その老人の管理人は、マンション前の道路脇に、住民の出したゴミ袋をきれいに並…

駅地下の人生

現役時代、会社の昼休みに、よく東京駅の地下商店街に行った。 ラーメン激戦区で、ラーメンを…

【20分で書く掌編小説】第1回「頻尿」

毎朝、ゴミを出しに行く前の20分で書く掌編 * 「最近、眠れないよ」 ゲラから目をあげて…

【20分で書く掌編小説】第2回「正直な女」

毎朝、ゴミを出す前の20分間で書く掌編。 * 20代の後半で付き合ったのは、明るく庶民的…

【20分で書く掌編小説】第3回「ひと夏の経験」

毎朝、ゴミを出しに行くまでの20分で書く掌編。 * 子ども時代の幸福な記憶。といえば、ぼ…

【20分で書く掌編小説】第4回「女役員」

毎朝、ゴミを出しに行くまでの20分で書く掌編。 * 校正室でいつものように向かい合って仕事をしていると、大木が夏目に話しかけた。 「なあ、どうして山形が役員になれたんだろうなあ」 「また、その話か」 夏目は苦笑する。 大木と夏目は中堅出版社に同期で入った。編集の同期入社は4人だったが、1人は早々に大手出版に引き抜かれ、1人は家庭の都合で退職し、残った大木と夏目が代わる代わる編集部門の部長になった。しかし、二人とも役員に上がれず、役職定年を迎えた。 そのとき役員に

【20分で書く掌編小説】第5回「ブラック新聞」

毎朝、ゴミを出しに行くまでの20分で書く掌編 * 「来週、東京でシンブンが出るらしいです…

【20分で書く掌編小説】第6回「GO TO! 頻尿旅行」

毎朝、ゴミを出しに行くまでの20分で書く掌編。 * 「いやー、コロナはなかなか消えません…

【20分で書く掌編小説】第7回「またたび」

毎朝、ゴミを出しに行くまでの20分で書く掌編。 * 「最近の若手の小説には、ついていけな…

【20分で書く掌編】第8回「早期退職エレベーター」

毎朝、ゴミを出しに行くまでの20分で書く掌編。 * 8階から降りるエレベーターで、夏江か…

【20分で書く掌編小説】第9回「ビジネスですか」

毎朝、ゴミを出しに行くまでの20分で書く掌編 * Facebookから、「新しいお知らせが1件あ…

【20分で書く掌編】第10回「冷血」

毎朝、ゴミを出しに行く前の20分で書く掌編。 * その早朝、なぜ玄関の鍵が開いていたのか…

【20分で書く掌編小説】第11回「プライド」

(ほぼ)毎朝、ゴミを出しに行くまでの(ほぼ)20分で書く掌編。 * 生前、「明治の二福」と並び称された、福沢諭吉と、福地源一郎。明治の二大言論人だった。 福沢諭吉はお札の顔になり、いまも有名だが、福地は忘れ去られてしまった。 明治11年の東京府議会議長選挙。 府議会議員による投票で、トップは福地源一郎の24票、次点は福沢諭吉の18票だった。 福地は議長に、福沢は副議長に決まったが、福沢は多忙を理由に辞任を申し入れる。 それに対し、福地は議会で発言した。 「福沢