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「かわいい」と実験教室 2016年

<今回の参考文献>
吉武裕美子, et al. 「かわいい」 を取り入れた科学実験・工作のコミュニケーション効果. 科学技術コミュニケーション, 2016, 19: 31-42.
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/62311/1/JJSC19_003%20.pdf

・「かわいい」は男性よりも女性が強く感じる感情
・科学技術には男性的なイメージがある

・「かわいい」について
日本には cuteness だけでなくぶさかわなども存在
・入戸野「かわいいの二層モデル」
参考メモ:https://cplnet.jp/kawaii/

・参加者は146名
・参加者はDNAストラップとペーパークロマトグラフィーを用いたしおり、偏向を利用したコンパクトミラーを制作、持ち帰る
・「かわいい」と感じたものは他の人によりシェアしたくなる(話したくなる)という結果

・テキストマイニングによるデータ分析あり。
 単語の出現頻度(頻度数、頻度率)を表で整理している。

・「「かわいい」と科学技術の組み合わせにより, 多くの人がより科学に共感し知識を伝えたくなる手法を今後も検討したい」
「かわいい」を知識の拡散につなげようというモチベーション

感想など

統計上、女性よりも男性の方が科学技術への関心が高く(参考:http://survey.gov-online.go.jp/h21/h21-kagaku/)、科学技術関連のキャリアに進む人が多いのは確かで、それを克服しようとする試み。

特に「かわいい」という感情に話したくなる、伝えたくなるというコミュニケーションを活性化する機能がある(?)というところが個人的には新鮮だった。

科学に参加する女性を増やしたいという動きに対して確かにそうだ、と思いつつ、いつかは男女関わらずというか、性別を表明しなくても誰もがイベントに、科学に参加できる世界ができたらいいなと思う。

今回で広島大学の入戸野先生による研究がどうやらかなり関連性あると分かったので、次は入戸野先生の論文を読みたい。

<次の参考文献>
入戸野宏. " かわいい" に対する行動科学的アプローチ. 広島大学大学院総合科学研究科紀要. I, 人間科学研究, 2009, 4: 19-35.
https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/2/29016/20141016165928934939/StudiesInHumanSciences_4_19.pdf


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