一目惚れ 最終話
紅白から3ヶ月後、齋藤飛鳥卒業コンサートの日程が発表された。(作中では1日のみです。)
飛鳥: 今日から本番まで約1ヶ月、よろしくお願いします。
乃木メンバー: よろしくお願いします!
遠藤: あすぴーさん、お久しぶりです。
飛鳥: えんぴー、髪切ったでしょ。今私と似すぎてる笑
久保: 山~、○○は?いつもだったらライブレッスンの初日には一日見学していくのに。
美月: せっかくだから何も知らない状態で本番見たいんだって。セットリストも含めてドキドキしたいらしい笑
美波: 誰よりも楽しみにしてるだろうからね。
○○実家
○○: お母さん、これ持っといて。
○○母: 何これ。
○○: 手紙?みたいなもん。自分が死んだらそれぞれに渡してくれる?
○○母: …分かったわ。
○○: ありがと。
美月の家
美月: ただいま~。
○○: おかえり。今日から卒コンのレッスンだったはずだから飛鳥さんにも会ったんでしょ。
美月: うん。飛鳥さん、○○に会いたがってたよ。
○○: 紅白終わってから1ヶ月は一緒に住んでたけど、もう2ヶ月くらい会ってなかったもんな。でも、その方が卒コンの時に楽しめそうじゃん?
美月: ○○はそういうと思った笑
○○: ふぅ~。
美月: 大丈夫?
○○: うん。
美月: ご飯食べよ。
23:00
○○: ……あの。
美月: ん?
○○: なんで僕のベッドにいるのでしょうか。
美月: だって~、一緒に寝たいんだもん///
○○: なんでいいながら照れてるのよ。
もういいよ、早く寝るよ。
美月: ○○だ~い好き♥️ギュッ
○○: あっつい!
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美月: じゃあ行ってくるね。
○○: いってらっしゃい。
ガチャ
○○: 暇だな。
ピロン
○○: ん、何だろ。
??LINE: 今日暇やろ?住所送るからそこ来て。
○○: 面倒くさいな。見なかったふりしとくか。
ピロン
??: まさか見て見ぬふりするわけやないよな。
○○: 監視カメラでもあるのかよ……
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千葉県舞浜駅
○○: 送られてきた住所はここだけど、嫌な予感しかしない…
??: ○○~。
○○: 七瀬さん。人使い荒いですよ、てかなんで絵梨花さんと麻衣さんも?
生田: 久しぶり。
白石: だいぶ前だもんね、最後に会ったの。
西野: よし、行くで~。
東京ディズニーランド
○○: ディズニー来たことあるかな?
西野・生田・白石: は?
○○: 初めてかもしれないです笑
西野: はぁ~、これだから○○は。
生田: この年でディズニー初めての人とかいるんだね笑
白石: 今年一番ビックリしたよ笑
○○: てゆうか、なぜディズニー?
西野: いいやん、久しぶりに来たかったんやから。
生田: そうそう、最近私たちずっと忙しかったんだよ。
○○: 周りにバレるような行動しないでくださいね。
白石: 分かってる分かってる。
○○: さっき大声だしてバレかけてた人がよく言うよ。
白石: うぅ。
西野: うち、スペース・マウンテン乗りたいねん。
生田: いいね!
白石: 行こ行こ。
○○: それじゃ三人だけで楽しんできてください。僕は下でゆっくりしてるので。
ガシッ
西野: 何言っとるん?○○も乗るんやで。
○○: 僕ジェットコースターが得意ではないので…
西野: ん?(圧)
○○: ……乗ります。
○○: ギャーーーーー!!!!!!!!
西野: あ~楽しかった!
生田: ○○くん大丈夫?笑
○○: もう…二度と…乗りません…
20:00
西野: いや~結構遊んだな。
生田: うん、楽しかった!
白石: じゃあ帰ろうか。
西野: そうや、乃木坂のグループLINEに写真でもあげとくか。
レッスン室
梅澤: 山!これ見て!
美月: は!?なんで○○ディズニーにいるの!私も○○とディズニーデートしたい!
飛鳥: ○○は飛鳥ちゃんのだぞ!
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美月の家
美月: ただいま…
○○: おかえり。
美月: これ、どういうこと?
○○: 今日姉ちゃんが出たあと急に連絡があって来いって。
美月: じゃあ今度は私とね!
○○: 絶対嫌。
美月: なんでよ~!
○○: ほら、ごは…ん…
バタッ
美月: ま、○○…○○!
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病院
○○父: 美月!
美月: お父さん…
○○母: ○○は?
美月: まだ手術中…
ウィーン
○○父: 先生!○○は…
先生: …着いてきていただけますか。
先生: 一命は取り留めましたが正直ここ一週間が山場だと思います。意識が戻ることは無いかもしれません。
○○母: そんな……
○○父: ……分かりました、ありがとうございました。
美月: ○○……
病室
○○は酸素マスクを付けられた状態で眠っていた。
美月: ○○……
翌日
レッスン室
美月: おはようございます……
久保: 山、何かあった?
美月: ……○○が。
・・・
久保: え……。
梅澤: そんな…
飛鳥: どうかしたの?
美月: 実は……
飛鳥: 嘘だ!そんなわけ無いだろ!○○が私の卒コンに来れないなんて……
久保: 飛鳥さん……
今野: お疲れ様、みんないいか。
乃木メンバー: お疲れ様です。
今野: もう聞いた人もいるかもしれないが○○が倒れた。卒コンに来ることは厳しいかもしれない。ただ、そのせいで君達がいいパフォーマンスを出来ないのは○○も望んではいないと思う。どうか最後まで頑張ってくれ。
乃木メンバー: はい!
3日後、○○は18歳の若さで息を引き取った。○○の訃報は瞬く間に広がっていった。
齋藤飛鳥卒業コンサート当日
飛鳥: いよいよ、本番です。私のためにって言うよりかはそれぞれが楽しんでくれれば嬉しいです!
こうして飛鳥最後のライブが始まった。
・・・
梅澤: 飛鳥さんに見ていただきたいものがあります。
画面がつくとバナナマンの二人が映っていた。
バナナマン: どうも、バナナマンです。
設楽: 飛鳥ちゃん卒業おめでとう!
日村: おめでとう!
……
設楽: それじゃ最後まで楽しんでね!
バナナマン: バイバイ👋
乃木メンバー: え…
飛鳥: 嘘…
画面が切り替わると、そこに映っていたのは○○の姿だった。
○○: どうも、山下○○です。
飛鳥さん卒業おめでとうございます!
僕は会場にいるでしょうか、もしくはもういないでしょうか。色々話したいことはあるんですけど一番は感謝です。初めて飛鳥さんと共演した日のこと、今でも鮮明に覚えてますよ。人生で唯一一目惚れしたんですから。
その後も沢山お世話になって。何よりもこの人生、飛鳥さんを推すことが出来て本当によかった。今まで本当にありがとうございました。最後まで楽しんでください!
バイバイ!
飛鳥: グスッ
梅澤: 飛鳥さん…いかがでしたか…グスッ
飛鳥: 梅も泣いてんじゃん笑グスッ
でも、三人ともとてもお世話になった人だし○○は誰よりも私のことを推してくれてたからそんな人たちにこう言ってもらえるのは嬉しいです。
・・・
飛鳥: 明日からは恋とかするかもしれませんね笑
飛鳥: それじゃあ、サヨナラ!
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ライブ終了後
バナナマン: お疲れ様~!
乃木メンバー: お疲れ様です。
設楽: いや~飛鳥ちゃんすごかったね。
飛鳥: 嬉しいですね、沢山の人に来ていただいて。
設楽: 俺らもビックリしたんだけどさ、○○のやつ。
日村: 俺らがあれ撮ったの○○が亡くなった後だったからさ。
飛鳥: そうだったんですか。
葵: すみません、少しだけお時間よろしいですか。
設楽: 大丈夫ですよ。
葵: ありがとうございます。どうぞ。
美月: お母さん!
設楽: ○○のお母様ってことか。
○○母: 飛鳥さん、卒業おめでとうございます。本当に皆様には○○が大変お世話になって。
設楽: いえいえ、僕らの方がお世話になってたので。
○○母: 実は事前に○○から皆様へのお手紙を預かっておりましてお渡しさせていただいてもよろしいでしょうか。
設楽: すごいね、メンバー、一人一人に手紙を書いたんだ。
日村: 俺らの分も書いてくれたんだ。
○○母: それじゃ私はここで。
設楽: ありがとうございました。
乃木メンバー: ありがとうございました。
日村: 後でゆっくり読むか。
設楽: そうだね。
日村: ○○にも今日のライブ届いてたと思うよ。
飛鳥: そうですかね。
設楽: 絶対届いてたよ。俺らのとなりに○○の席を用意してたんだけど確実に居たもんね。
日村: 居たね。裸足でsummerとか俺と一緒に踊ってたよ。笑
設楽: 飛鳥ちゃん本当にお疲れ様、卒業おめでとう!
飛鳥: ありがとうございました。
パチパチパチパチ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー飛鳥: 暑いなぁ。着いた!
美月: 着いてきてくれてありがとうございます、飛鳥さん。
飛鳥: ○○にはちゃんとお礼しとかないとね。
飛鳥と美月は○○のお墓参りに来ていた。
美月: 線香を入れて…
(○○、面倒くさい姉だったと思うけどずっと一緒に居てくれてありがとう。世界一大好きだよ。)
飛鳥: (○○、こんな私をずっと推し続けてくれて本当にありがとう。○○が居てくれたからアイドルを続けられたんだと思う。これからも乃木坂を見守ってあげてね。)
飛鳥: よし、行くか。
美月: 行きましょう。
fin.
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