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#5ぶどう山椒の夜明け「2度あるぶどう山椒の収穫」


ぶどう山椒の収穫は年に2度あることはご存知でしょうか。
山椒は古くから日本人に馴染みある植物ですが、この事実は意外と知られていません。少しでも情報に触れていただき、理解を深めていただければと思います。

1度目の収穫は5月中旬に最盛期を迎える「実山椒」です。収穫された生の状態で出荷され、主に佃煮、ちりめん山椒などに利用されます。また、実山椒は成熟前の実を7~10日と限られた期間で収穫します。その期間の短さから、収穫量が天候に大きく左右されるため、農家は毎年苦労しています。

2度目は7~8月に収穫される「乾燥山椒」です。こちらは実山椒からさらに成熟した実を収穫し、各農家が収穫物を乾燥させて出荷します。乾燥山椒は主に鰻料理で活用される粉山椒の原料となります。

実山椒と乾燥山椒は違った栽培方法がとられているわけではなく、成熟度合い(収穫時期)によって使われ方が変わります。

これから収穫期を迎える実山椒は前述の既存用途に留まらず、新たな可能性が見出されています。例えば、フランス料理のソース、イタリア料理の香りづけ、お酒のフレーバーなどに活用され、「和」に引っ張られがちな山椒のイメージが覆られようとしています。

これから店頭において、1度目の収穫物となる実山椒を見る機会があるかと思います。ぜひ、ご自宅などでお試しいただければ幸いです。まだまだ認知は高くありませんが、今後も世の中の「ぶどう山椒リテラシー」を高められるよう努力していきます。

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