見出し画像

【アニメ】ロボットモノのアニメはスキですか?/太陽の牙ダグラム編

(全2,222文字/AI不使用)
1981年に放送された全75話のロボットアニメ、『太陽の牙ダグラム』についてご紹介します。

1.概要

初見の方向けに丸く書いてますのでご了承ください。

○地球の支配下から独立したい植民地惑星デロイアが舞台
○厳しい自然環境が原因で精密機器や電波が地球よりも使用しにくいため、有視界戦闘がメイン
○主人公クリン・カシムは地球連邦評議会長(地球の大統領的な人)ドナン・カシムの息子。ダグラムのパイロット
○主人公クリンの仲間たちは、デロイアセブン=『太陽の牙』(ゲリラ部隊の名称)と呼ばれている
○時代設定は、SC152年(西暦2100年代半ば)。恒星間飛行や電磁砲、人型兵器が実用化されているが、科学技術や社会構造、文化的な描写は1960~80年代当時のものがそのまま描かれている印象
○コンバットアーマーと呼ばれる人型兵器が主役メカ。頭にコクピットがあり、ダグラムの頭のデザインは攻撃ヘリコプターのコクピットをモチーフにしている。
○コンバットアーマーは全高がビル3階くらい、重さは戦車の半分(20~30トン)
○登場人物は政治的な役割や使命に動かされていて、リアルなストーリー。悪役が存在しない。少年モノのアニメには珍しく複雑な社会や政治の構造が描かれている。(子供にはちょっと難しい)
○玩具などの売れ行きが好調で、かつ、視聴率が歴代2位だったこともあり75話まで放送された。(歴代最長記録)

2.感想など

(1)いきなりインパクトのある始まり方

朽ち果てたダグラムが砂漠に放置されている描写から始まります。
ロボットアニメと言えば主人公キャラが俺強え的な無双ストーリーが流行っていた頃のことを考えると、衝撃的な幕開け。
このシーンは模型業界で様々なプロモデラーが何度も何作品もジオラマで作られた有名なシーン。
最終的にダグラムを地球連邦軍に引き渡さず、主人公がガソリンをかけて燃やしたシーンは忘れられません。

(2)監督

小生、あまり制作者さんや声優さんなどの情報には明るくないため今まで詳しく書かないようにしていましたが、ボトムズにも通じるので少し触れておきます。

高橋良輔氏は後に装甲騎兵ボトムズにもかかわられますが、かの押井守氏に大きな影響を与えたと言われる。

宮崎駿氏:全部自分でやっちゃう(そうしないと気が済まない)タイプ

冨野由悠季氏:自分もやるけど強制力を発揮して周りにもやらせちゃうタイプ

高橋良輔氏:任せるところは任せるべき人に任せて、自分がやるべきところを妥協せず徹底してやるタイプ

あくまでも、個人的な考え、私個人の持っているイメージです。いずれも皆さん天才だと思います。

高橋監督がアニメ制作で重視していたのは最初と終わり(特に次回予告)。ここだけは徹底して自ら手を染めたらしく、本編や中身の部分は部下やスタッフを信用して任せたらしいです。

押井氏の評価:主張がキツくない割に監督がつとまっている方

組織に必要なチームビルディングや管理責任者としての指揮統率、統御といった識能に長けた方であるのが伺えます。

(3)一部のアニメ雑誌からの評価

特定の雑誌編集者からは苦い評価だったともありますが、確かに、子供向けのアニメにしてはストーリーが重たく複雑で、ロボットアニメでなければ成立しないのか?との意見もなきにしもあらず。

(おっと、Gガン○ムの悪口はそこまでだ…w;)

リンクを貼っている第1話を見てもわかりますが、何故かタバコを吸うシーンがやたら多い(笑)

昭和のテレビドラマでは、どれを見ても同じくらいみんなタバコをプカプカ吸ってるシーンがあちこちあります。

アニメでは珍しかったかも知れません。

(4)作品が作られた当時の時代背景

劇中の若者たちはコーラやハンバーガーを旨そうに飲み食いしてます。娯楽や興味の対象はクルマやカーレース。通信連絡手段は有線式電話や手紙が主流です。

物語の舞台はどこか遠い星ですが、ごく一部のモノ(ロボットとかワープとか)意外は、当時の社会をそのまま投影してたような気もします。

(5)『○の名は…』的な雰囲気の

主人公のクリンとヒロイン役のデイジーですが、アイキャッチで某有名アニメ映画の『○の名は…』のようなスレ違い的な描かれ方をしてます。

独立戦争が繰り広げられている荒涼とした最果ての地とゲリラと金髪少女…

この子がいないと、リアル路線の重たいイメージのアニメですから、ちょっとでも軽くしたいといった思惑もあったのかも知れません。

(6)関連商品

ガンプラがアニメビジネスの新境地を開拓した事実をつきつけ、その後塵を拝していたタカラトミーがダグラムのプラモデルをはじめとした商品展開でかなりの好調を得たことから、この作品は長く放送されたそうでもあります。

子供ながらに、ダグラムシリーズのプラモデルは結構作った記憶があります。

当時から『ちょっと変わった子供』だった私は、好んでソルティックやブッシュマン、ブロックヘッドなどを作っていた記憶があります(笑)

コミックボンボンに連載されていたのも大きかったかも。

3.最後に…

当時の私はまだ子供で、難しい政治の話とか、社会構造などのことは、正直良くわからない状態でテレビを見ていたと思います。

大人になった今、改めて見てみると、また違った見え方がして面白い作品だなと思えます。

定年後にゆっくり通しで見たい作品がまた1つエントリーしました(笑)

最後まで読んで頂いてありがとうございました。


この記事が参加している募集

#アニメ感想文

12,576件

よろしければサポート頂けると嬉しいです。頂いたサポートはクリエイター活動費として使わせて頂きます。