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高齢者の交通事故が本当に多いのかデータから確認した。

タクシー不足問題と高齢者ドライバー

先日、政府がタクシー不足解消から、一部地域にて運転手の年齢を80歳に緩和すると発表した。高齢者の事故はニュースなどで目立っており、直感的には危ないように感じるが、本当に高齢者の事故が多いのかデータから確認した。

出典:e-Stat 政府統計の総合窓口

年齢別交通事故件数

まずは純粋に2022年に年齢別に交通事故がどれだけ発生しているか確認した。このグラフから言えることは下記となる。

  • 20~24歳が最も事故件数が多い。

  • 次いで、50~54歳、45~49歳の事故件数が多い。

  • 他の年齢から比べて70歳以上の事故件数が特別多いわけではない。

  • 80歳以上の事故件数はむしろ少ない。

一方で、実際に運転されている高齢者の数自体が少ないだろうということから、比率で考えると一概に多いか少ないかは判断できないこととなる。

表1

年齢別免許保有者10万人当たり交通事故件数

先ほどのデータに対して、免許保有者10万人当たりの事故件数としており、年齢別の比率がわかることになる。要するに運転している人が多い年代であれば事故も多く、少なければ事故が少ないはずなので、比率として公平に比較したグラフとなる。ここでわかるのは下記となる。

  • 圧倒的に16~19歳の事故比率が高い。

  • 但し、初めて免許が取れるようになる年齢なので、取得している人で運転している人が多いとも推測できる。

  • 30歳~69歳まではほとんど事故件数が変わらない。

  • 70歳以上となると若干事故件数が増えてくるが、20代と比較すると同程度か少ないと捉えられる。

表2

年齢別免許保有者10万人当たり死亡事故件数

さらに、先ほどのデータからさらに死亡事故とした場合のグラフが下記となる。ここからわかるのはこちら。

  • 10代と85歳以上で圧倒的に死亡事故比率が高い。

  • 75歳以上から死亡事故の比率は上がってくる。

表2、表3で考慮しなければならないのは、これらは免許証保有者で割っているので、実際に運転していないペーパードライバーも含まれているということ。そして、高齢者であるほど運転せずに身分証明書として持っている方が多いだろうと推測できること。

上記が正しかった場合、高齢者の運転している人の中での事故率、死亡事故率は非常に高い可能性はある。

表3

まとめ

これらのデータから言えることをまとめる。

  • 75歳以上の高齢者の事故件数だけで言うと多くない。

  • 免許保有者10万人当たりの事故件数を見ると、75歳以上は若干多い。

  • 免許保有者10万人当たりの死亡事故件数を見ると、75歳以上はかなり多い。

ここから個人的に所感を言うのであればこんな感じ。

  • 高齢者の事故は全体から比較すると少ないが、高齢者が事故を起こす確率は高い。そして、その事故は死亡事故に繋がる可能性も高い。

  • 一方10代、20代の若年層も事故件数、事故比率は多い。しかも10代の死亡事故比率は高齢者と変わらないくらい高い。

  • 若者は免許取り立てで慣れていないことや、スピードを出したい欲にからられており、事故件数が多いと見られる。

  • 30代~60代くらいまでは事故件数も少なく、死亡事故も少ない。

  • 70代以降になると反射神経などが鈍ってきており、重大な事故に発展していると思われる。

結論

高齢者は死亡事故に繋がる事故比率が高いので、危険だと思われる。

Kak san プロフィール(自己紹介はこちら
1983年神奈川県鎌倉市生まれ。都内某大学大学院工学研究科修了後、大手電機メーカーに就職。エンジニアとして年間100日の海外出張から急転、365日在宅となり、家内の快適さを追求するため、スマートホーム化、ホテルライクな暮らしを模索し、発信しているスマートホームスペシャリスト(自称)。スマートホーム化に生じる様々な壁を業務で習得した解決能力と改善力で前進させる。趣味はお酒とお笑い。

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