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【予算生活のポイント】 年の途中で予算オーバーしたら

 せっかく立てた予算なのに、いつのまにかオーバーしている! そんなときどう対処すればよいか、家計簿の先輩に解決法を聞きました。

予算オーバーの原因を考えてみると・・・?

 年の途中で予算オーバーしてしまったら、なぜ超過したか、まずは予算に照らし合わせて、原因をハッキリさせましょう。よくあるのは、①予算への入れ忘れ、②予定外の支出、でしょうか。

 ①の予算への入れ忘れの場合は、翌年の予算立てに入れ忘れないようにしましょう。

 ②の場合、2つのケースが考えられます。オーバーの原因が転勤や、電化製品の突然の故障による買い替えなど、予期しない出費だったケースでは、「理由のある予算オーバー」と考えて、それ以外の費目では予算を守るように心がけてみましょう。

 ②でもう一つ考えられるのは、明らかに衝動買いや無駄遣いをしてしまって予算オーバーというケース。予定外のものを買ってしまったのなら、予算に入れていたものの中から翌年にまわせるものはまわし、今年はがまんすることも必要。化粧品のグレードを変える、外食を控えるなども検討してみましょう。

予算内におさめる工夫をするのも楽しんで

 買ったもの、持っているものを充分に使いきることが第一です。
 食品ロスなどが問題になる現在、今すでに持っている「あれこれ」をよく活かすことは、「家計がきついときこそチャンス」と目を向けていきます。月末に、冷蔵庫にある食材や乾物などを使いきる工夫をしたり、自分でドレッシングやたれをつくるのも楽しいですね。ファッションも、持っている服をすべて出してみると、組み合わせの工夫や、小物をプラスすることで、新しい服を買わなくても楽しめたりします。

 kakei+なら、月末を迎えたら、年集計を開いて、「剰余累計」を見てみましょう。剰余累計とは、1月から今月までの予算差引の累計です。年度途中で、予算累計に対してプラスなのかマイナスなのかを確認すると、予算が守りやすくなります。

月予算は一定でも、支出は凸凹

① 年の前半に冷蔵庫を買い替えたような場合
 例えば、冷蔵庫の買い替えを予定して、住居家具費の予算に12万円を計上。2月に購入。2月の住居家具費は大きく赤字になりますが、1年の予算でみれば、その後、毎月1万円ずつマイナスが解消されて、年末にはプラスマイナス0になります。

②冬のコートを買う予定があれば
 例えば、秋にコートを新調しようと、5万円を衣服費の予算に入れました。衣服費を毎月、予算額全部をつかってしまうと、肝心のコートが買えなくなります。秋まではコート代分(月約4200円)は残していきます。

年の途中で予算は変えない!

『羽仁もと子案 家計簿』は年単位で予算を考え、12等分して「月予算」とする家計簿です。1月に決めた月予算は、1年間を通して、変更しないことが基本です。想定外のことが起きて予算オーバーになったとしても、年初に定めた予算に対してどれだけ予算超過になったかを把握しながらやりくりし、全体では純生活費合計の予算は超えないようにと意識しながら生活します。

 予算オーバーすると家計簿を見たくない、という声がときどきあります。それでも、正直に記帳を続けることがポイント。どこを減らせるか、工夫するうちに、予算を守ることを楽しめるようになったらシメタものです。
 予算立ては一度でピタリで決まることはまずありません。年を追うごとに上手に立てられるようになります。いろいろな事情で、切り詰めた予算が必要な年もあります。でも、窮屈すぎると苦しくなります。その年、大切にしたいことことを決めて充分に予算をとり、ほかの費目は引き締めるなどのメリハリができるといいですね。

「婦人之友」2016年1月号、2019年4月号より一部引用・加筆しています。


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