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家計の天井を知って、わが家の使えるお金を明確に!

 昭和の中頃まで、給与は現金で支給されていました(ご存知の方はどれくらいいるでしょうか?)。給料袋の厚さで金額がわかる!なんて人もいたようです。

 現在のように賃金の振り込みが主流になったのは、今では、街のどこにもあるキャッシュディスペンサーが1968年に登場・普及したことや、また同年に起き、20世紀最大の謎と呼ばれる「3億円事件」も契機となっているそうです(この3億円は従業員のボーナスでした)。

 みなさんは、給与明細を毎月、確認されていますか? 最近は給与明細もペーパーレス化が進んでいますし、「決まった額が振り込まれるから、見ない」という方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、『羽仁もと子案 家計簿』では、全収入をしっかりつかむことで、どう暮らせばよいかが見えてくると、考えています。

お金に不安がつきまとう人は、家計の天井を知ることから始めましょう

 まず、給与明細書や源泉徴収票を見てみましょう。
 給与明細には月の収入や賞与、源泉徴収票には年間の総収入、そこから引かれている税金や社会保険の額も記載されています。

 賞与も含めたすべての所得から、支払いが義務付けられている税金や社会保険料をのぞいた所得を「可処分所得」と呼び、これが「わが家の自由に考えて使えるお金」と考えるのが一般的です。

 kakei+には「予算ナビ」機能があります。画面に従って入力していくと、「わが家が自由に使えるお金=可処分所得」を自動算出し、「設定する」を押すと、予算表にその数字が転記される仕組みです。

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 お金を使うことが不安な人は、使えるお金が漠然としていることが原因かもしれません。「家計の天井」を知ることが、安心してお金を使えるようになる第一歩です。

【総収入の考え方】
・1年分の給与、ボーナス、社会給付金、その他の収入をつかむ
・自営の場合は、年間の売り上げから経費を引いた額が年収。前年を参考に、このくらいと見込んで収入を考えます。
・給与明細をよく見ると、毎月一定しているもの(基本給、通勤手当など)と、月ごとに金額が変わるもの(時間外手当など)があります。ボーナスの金額も変わります。手取りではなく、給与明細を見る習慣をつけましょう。
・ダブルインカムでは、お互いの収支をオープンにして、家計全体の把握が大切です。
*社会給付金とは、児童手当、失業保険などが含まれます。
*「その他の収入」には祝い金などの受贈金、不動産所得や配当、利息などが含まれます。そうした「収入」の特徴と金額も、整理・把握しましょう。

「あまったら貯金」ではなく、貯蓄も予算にとって貯めていきましょう

 自由に使えるお金を、全部使ってしまうと貯金ができません。可処分所得を「貯蓄」と「生活費」にどう配分するかは、とても大事です。

 将来の目標のため、または想定外の出来事に備えて、貯蓄を予算にとりましょう。
 人生の三大出費は、教育資金、住宅購入資金、老後資金と言われています。将来を見据えて、計画的に用意しておくことが、安心につながります。最初の目標は、病気、減収など不慮の備えとして「生活準備金」として、ある程度の蓄え(まずは収入の3か月分くらい)から始めてはどうでしょう。

「あまったら貯金に」と思っていては、お金はなかなか溜まりません。少額でも、毎年、予算にとって貯金していけば、生活費から貯金を意識しなくてもお金が貯まりますよ!


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