なぜインドネシア人を対象としたWebメディアやオンラインコミュニティの運営をしているのか

こんにちは、カケモチ代表取締役の柳沢です。カケモチでは、日本企業のインドネシア進出支援事業のほか、インドネシア人に向けた「Kepo Jepang」というWebメディアやSNSの運用も行っています。今回はなぜそのような活動を行っているのか、今後どのようなことをしていきたいかをお話していきます。

Kepo Jepangとは

「Kepo Jepang」(https://kakemochi.co.jp/kepojepang/)という活動は、インドネシア人に日本をより好きになってもらうことを目的として2020年に始めました。そのなかでも中心を担っているWebメディア(https://kepojepang.com/ )は、2022年6月には約10万ユーザーを達成、Instagramは約6万フォロワー、Twitterは約1.5万フォロワーを抱えています。読者はインドネシアでの閲覧が90%以上、年齢層は18歳〜24歳が55%、25歳〜34歳が22%、35歳〜44歳が11%と、若年層が大半を占めています

日本に留学しているインドネシア人へのインタビューやアンケートを行った結果、奨学金などのお金、語学、生活全般の悩みが多かったため、コンテンツは、日本語学習のための読みものや教材、日本の生活情報や文化の紹介に力を入れています。今後は、お金と生活関連のコンテンツを拡充していきたいと思っています。

加えて、インドネシア人の日本での暮らしをよりよくすること、そのためにはインドネシア人同士で直接情報交換のできる場が必要であると考え、2022年6月にはオンラインコミュニティ(https://kepojepang.jp/ )をリリース。このオンラインコミュニティでは、情報交換に加えてつながりが生まれるよう、ブログや写真の投稿、メッセージ送信機能を備えています。

ブログ投稿機能
写真投稿機能

※1 日本政府観光局 訪日外客統計

日本語学習者数は多いものの留学生が少ない点に課題

上記に挙げたいずれのメディアもマネタイズはしていません。では、なぜ「Kepo Jepang」の活動をしているかというと、インドネシアからの留学生を増やしたいからです。実はインドネシアは、日本語学習者数が世界第二位で約70万人。一位は中国で約100万人、韓国や台湾の方が多そうなイメージですが、韓国が3位で、インドネシアはそれより上位なんです。

引用:2021年度海外日本語教育機関調査 結果概要

なぜインドネシア人が日本語を学ぶかというと、目的は大きくふたつ、留学と就職のため。その他に、アニメが好きなどの興味関心や、観光地として人気だからという理由もあります。ちなみに、インドネシアから日本への旅行者数は2014年が約16万人、2019年に初めて年間40万人を超えており、急速に増えています。(※1)

観光地としては、綺麗で治安が良くて、四季があり、食事も安くて美味しい、宿がしっかりしているといったイメージを持たれています。加えて、日本はアジアの中で中国に次ぐ経済大国であり、文化面でもアニメや漫画、食なども有名であったりと、インドネシア人にとって日本は人気で、憧れている国の一つです。

一方、日本語学習者数は世界第二位で70万人と多いものの、日本に留学しているインドネシア人は少なく、世界で第五位で6千人と一気に順位が下がります。一位が中国、二位がベトナム、三位がネパール、四位が韓国、そしてインドネシアという順位です。日本語学習者数や旅行者数は多く、観光地や文化面でも人気でありながら、留学するまでには至っていないという点に課題を感じています

「2021(令和3)年度外国人留学生在籍状況調査結果」独立行政法人日本学生支援機構

まずはインドネシアと日本の理想的な関係を描きたい

今、少子高齢化で大学側は日本人だけではなく、海外から留学生をもっと呼び込まないといけない状況になりつつあると思っています。なので、インドネシアからの留学生を増やすことは、日本語をもっと勉強したいインドネシア人のためだけでなく、大学側にとってもメリットになると思っています。

留学生を増やすために、まずは日本でインドネシアの認知度をもっと上げたいと考えています。今はテレビや雑誌、Webメディアで取り上げられるのは、アメリカとかヨーロッパ、アジアの国としては中国、韓国、台湾が多く、インドネシアを目にする機会はほぼないと思います。インドネシアが経済大国として注目を浴びるようになると、留学生を増やすという話も出やすくなるのではと考えています。

今後は様々な関係者とのつながりや知見をより増やしていき、これからのインドネシアと日本の理想の関係を描いて、そのために活動を始めたいと考えています。その最初の一歩として、大学関係者の方とつながって定期的に情報を交換できるような形の関係をつくりたいと思っていますので、ご興味がある方はお声がけいただけるとうれしいです。


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