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コミュニティ経済が、既存価値を破壊する

9/28 (金)に、SocialDesingSalonが企画するコミュニティ仮想通貨のイベントに参加しました。

イベントは、オンラインで開催されて、大人数で説明、少人数にわけてワークショップのような形式で、始めたの体験だったのですが、非常に有意義な学びが得られて、とてもコミュニティ経済というものへの期待が高まりました。

何が良かったのかなと考えたのですが、普段は新しいサービスは記事を読んだり、自分で使い倒して、自分の周りの人たちと話して大枠を理解した気になることが多いですが、
今回は、本当に色んな業種・職種の人たちがいて、色んな視点で思ったことがあって、自分では考えなかった視点をもらえて、とても面白くなりました。


内容についてですが、もともとコミュニティに仮想通貨をいれること自体、非常に興味があって、 Fringe81株式会社 が出している、Unipos というサービスを会社で使っています。サービスは簡単にいうと、感謝の気持ちを少額のボーナスとして送ることができるものです。
これは、自主的に誰かを手伝ったり、組織を支援するという間接的に事業や組織の成長につながるアクションを、ちゃんと評価できるようにする仕組みですが、それだけではなくて、実は組織のキーメンバーの見える化という新しい評価概念なものだなと思っていました。
で、話をしてみて、もっとコミュニティ通貨の大きな価値に気づきました。

コミュニティ通貨が、個人の自立・自走を推進する

企業や今までの評価制度というのは、中央集権型であり、会社や組織の目標に対して、個人がどれだけ貢献したかという指標でした。
しかし、コミュニティ通貨の考え方は違います。お金は一方から流れるだけではなく、コミュニティの中で循環します。
評価するのは、上司ではなく、全員です。絶対的な評価・指示者がおらず、誰かひとりが全体の方向性を支配することはできません。
こうなると、自分が正しいと思ったことを、自分で判断して行動するようになります。そして、その行動がよければ、周りが評価をしてくれるのです。
これは、個人が自分の考えを持ち、自分で考えて動ける行動力が試されることになります。

何が評価されるのかは、「文化」で決まる

前述したように評価は上司など、誰かがコントロールはできません。また「何を」「どの程度」評価するかの、評価基準も支配することもできません。
普通は、中央集権と同じような「売上」「業績」などですが、そこに「感謝」などの相手を助けるなどの人間的な評価される軸が追加されます。
その他にも、何を評価するかは、「文化」または「雰囲気」が大きな要素になります。
たとえばですが、「挑戦が重要なので、失敗をみんなで称える」ということが、本当に「文化」として浸透しているのであれば、みんなが挑戦して失敗した人の評価ができるんです。
これは嘘をつけない評価システムであり、人は可視化された評価があれば、それを増加させたくなります。そうすると、文化として推奨される行動が推進され、また文化が強化されることになります。
これからは、何が大事だと、コミュニティ全体に浸透させることが、コミュニティデザインの重要な要素の一つになるかもしれません。

評価された価値が可視化される

ここは、Uniposでの気付きと同じではあるのですが、「文化」などで評価された価値観が数値化し、可視化されます。
たとえば、「周囲の仲間を支援すること」「チャレンジすること」などが評価対象になり、コミュニティ通貨を付与されれば、それがどの程度の量なのかがわかります。
これは、今までは見えなかった人の価値が、中央集権型であった、評価を支配する人たちがもっていた少ない成績という指標以外が、可視化されることによって社会として評価さえることになります。
つまり、もっと正しく評価されることになり、またコミュニティ通貨により、正当な報酬がもらえるようにかわります。
もう評価支配者に従順な人たちが偉いという単純な構造はなくなるのではないかと思っています。

まとめると

1. コミュニティ通貨は、個人が自分の考えを持ち、自分で行動することができる(必要がある)
2. 何が評価されるかは、所属するコミュニティの「文化」できまる
3. 今まで評価されていなかった価値が、ちゃんと価値として可視化され、正当な評価・報酬をもらえる社会に変わっていく
4. コミュニティ経済は、中央集権の価値基準とは別の評価を可能にし、個人が信じる行動ができるようになる

と思っています。

最後まで読んでくれてありがとうございます。

支援は、コミュニティ研究の取材、サービス開発などに費用にあてさせて頂きます。