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育児にはものすごく筋力が必要。(育児は肉体的にも重労働)

僕は大学時代から、ゴリゴリ系のスポーツに熱中し、卒業してから今まで20年以上コーチを続けている。今はプレーすることはないが、それでも選手に教える手前、ジムに通いトレーニングを続けている(ちなみに我が子が産まれてからは、4カ月で1度しかジムには行けていないが)。いわゆる「身体の使い方」的なことを学生たちに指導していることもあり、いろいろな専門家の方々から話を聞かせてもらう機会もあった。そんな僕が、100日育児を体験して感じていることは「これ、強靭な身体じゃないと耐えられないよね?」ということ。

あちょーーーー!(強靭な我が子)

我が子を抱くことは重労働だ。

4カ月を過ぎた我が子の体重は、現在、恐らく6㎏を超えている。この子を寝かせている床の上のマットから持ち上げて、だっこする場合、腰にはどれほどの負担がかかるのか?いろいろなケースが考えられるので、一概には言えないけれど、5倍とか10倍、場合によっては15倍もの重さが腰への負担となるらしい。体重を6㎏としても30㎏~90㎏もの負担だ。(専門家ではないのであやふやなことは書きたくないけれど)正しい姿勢で大きな筋肉を効率良く使うことができれば最小限の負担で持ち上げることができるが、普段バーベルでスクワットやデッドリフトをガシガシ挙げているお母さんがどれだけいるだろうか?いや、そんなのお父さんだって挙げていないはずだ。というか僕だって挙げていない。普段から重い荷物を運ぶお仕事でもしていない限り、そんな身体の使い方は身に付いていないはず。しかし、産まれてきた我が子は、日々どんどん大きくなっていく。

なされるがままの小さい頃
要求して抱かせる我が子(二重になった)

正直、彼女が抱き上げる姿を見て、怖いと思うことがある。落としそうとかそういう意味ではなく、彼女の腰が心配になる。軽いと思って、丸い背中で持ち上げて、ぎっくり腰になる人は沢山いる。これからどんどん大きくなる我が子。「正しいフォームに矯正せねば」とついコーチ目線で見てしまう。

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親を鍛える我が子たち。

1日に何度我が子を抱き上げるだろうか?月齢や、その子の抱っこ状況によって全然変わってくるとは思うが5回や10回ではないはずだ。それでも1歳、2歳と大きくなった子を、お母さんたちは事もなげに涼しい顔で抱いている。我が子が産まれてから、そんなお母さんに遭遇する度、心から感心する。何年も前から、スクワットとデッドリフトで週2ペースで身体を追い込んでもいない限り、我が子を幾度となく抱き上げ、長時間抱き続けることは大変なことだったはずだ。それなのにどうして、1年後にはもれなく10kgにもなる子を抱き上げることが出来るのか。日々の育児生活がトレーニングとなった成果に他ならない。

重くなってきたーーー?

少しづつ大きくなる負荷(我が子の体重)を、毎日、毎日抱っこし続ければ、筋力がつき、自然と身体は最善の方法に行きつく。亀仙人のところで悟空たちが背負った甲羅を重くしていったように、忍者が成長する麻を毎日飛び越えることでジャンプ力を鍛えていくように、宮本武蔵が吉岡一門70人を切った末、「ゾーン」にたどり着いたように。我が子は、自身の身体を大きくしていきながら、狂暴な可愛さを磨くことで育てる親を虜にし、修行を修行と思わせない。それどころか、小さな手で裾を掴み、真っ直ぐ見つめて笑顔を振りまくだけで、両親はもちろん親戚一同までをも虜にして、よろこんで…いや、もはや奪い合うように自分を抱っこさせてしまう。なんと恐ろしい可愛さだろうか。

諸々、お願いしますねーーーきゃっほーーー

出来るようになったんだから大丈夫だよね。ではない。

我が子が生後1ヶ月の頃、確かに「こんな重労働をあと何年も続けるなんて絶対に無理だ…」「いったい、どうやって世のお母さんたちはこれを乗り越えているのだ」と未来を憂い、大いなる疑問を抱いていたと記憶している。しかし、日々育児をする人の身体は鍛えられ、コツを憶えていくようだ。4カ月が過ぎ、我が子の体重は2倍以上になり、相変わらず抱っこの日々が続いているが、1ヶ月の頃に感じた背中や腰、身体の痛みを現在は感じない。驚くことに、同じように身体中の痛みをわかり合っていた彼女も、現在はあの頃ほどの疲労を感じていないようだ。彼女は特にこれといった運動もせず、インドア派で1日中部屋で本を読んでいたような人だけれど、僕と同じように筋力とコツを体得することで、同じように抱っこに耐えうる身体を手に入れた。なんという進化だろう。母(彼女)は、すごい。

流石は、おかあさん

しかしだ。性差別はいかんとは言いつつ、男女間に体格差というものは確かに存在する。子育てに奮闘する女性たちが、どれだけの負担を身体にかけているか、世の男性たちは正しく理解できているだろうか。抱っこできることが、当たり前のことだと思ってはいないだろうか。僕が自宅に居れば、ソファに座って授乳する時に床から我が子を持ち上げるのは僕の役割だ。ソファからオムツ交換のために床に降ろすのも僕の役割だし、授乳を終えてベッドに向かうためソファから立ち上がる時は僕が引っ張り上げる。些細な動作だけど、そこには大きな身体的負担がある。確かにそれを繰り返してきたから、出来るようになったという側面もある。でも普段仕事で家を任せているならなおさら、家に居る時だけでも、些細な負担を減らしてあげたい。「これくらい」「まあ、大丈夫か」と、一つひとつをみれば確かに小さな負担だけれど、繰り返し、積み重ねることで身体にはガタがくる。忍者や宮本武蔵のように一人で戦う必要はない。

もちろん、ひとりで子育てに奮闘する皆様には尊敬しかない。我が子を抱き上げることは、すごく身体に負担のかかることです。我が子への愛が身体を動かしてくれるだろうけど、どうぞ無理をなさらぬよう。(とはいえ、数々の無理を乗り越えていく皆様には頭が上がりません)

全てのお母さんが、世界で何より我が子を大切にしているけれども。その我が子を守るためにも、自分の健康もしっかりと大切に考えてくれるといいなと思う。お母さんたちが毎日当たり前と思ってやっていることは、ものすごく大変なことです。


そして現在、我が子は定期的に「突然、母じゃないとダメなタイム」がやってくるようになった。僕としてはおっぱい以外遜色なくやってきたつもりだったので、深い悲しみに打ちひしがれている。しかし、悔しいがどうにもならない。そんな時も来る。抱っこできるときは、存分に抱っこしようと思う。

お母さんは、やっぱ特別だしー。

早く二人っきりでも大丈夫に戻っておくれ我が子よ。お願いします。涙

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