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Fort Rocky / 海岸要塞跡がエンタメゾーンに!? [Apr #04] [Sight #2-06]

2023年9月末まで半年間、青年海外協力隊としてジャマイカに再び派遣されていました。今回は、時計をかなり巻き戻して、派遣されて間もない4月の活動の話題です。


Fort Rocky

Fort Rocky 内部

同僚に連れられて、向かったのは「ロッキー砦(Fort Rocky)」という海岸要塞の遺跡。ロッキー砦は、以前紹介した、キングストン中心部から車で30分ほど走ったところにある街、ポート・ロイヤル(Port Royal)にある6つの要塞跡の1つです。

Fort Rocky
1888 年頃に建てられたFort Rockyには、5つの砲壕に6インチのブリーチローダー(breechloader、後装砲)が配備され、潜水艦や武装商船が港に立ち入るのを防いでいた。 これらは第二次世界大戦後に、英国に返還されるまで残された。

ジャマイカ国家遺産保護委員会 (Jamaica. National Heritage Trust)

私の配属先は、文化・ジェンダー・娯楽・スポーツ省のインフラ担当部署で、派遣された最初はよく分かってませんでしたが、スポーツ分野のインフラだけを担当するのかと思いきや、省名にある文化やジェンダーといった4分野全てのインフラを一手に受け持っていました。なのに管理職を除けば、職場はカウンターパートと私の2人だけ。そんな無茶な。・・・とはいえ、色んなインフラに携われるのは楽しいので、喜んでお供しました。

ジャマイカ初のエンタメゾーン計画

広々とした敷地

遡ること2017年、配属先の大臣がロッキー砦をジャマイカ初の娯楽ゾーンに指定しました。娯楽ゾーンでは、合法的なエンタメやスポーツイベントが昼夜問わず開催できるそう。住居エリアからかなり離れていることから、騒音問題も無し。エンタメが欠かせない何ともジャマイカらしい開発。

Port Royal 2020

土地利用計画(ジャマイカ都市整備公団)

2019年には、インフラ整備と住民の社会経済状況の改善を図りながら、豊かな遺産・環境・文化資源を活かした持続可能で活力ある世界的な観光名所へと転換していくことを目指すプロジェクト「ポート・ロイヤル2020」が発表。パンデミックが忍び寄る2020年1月には豪華客船が寄港しました。

コロナ禍を経て、プロジェクト再稼働といったところでしょうか。

「ほぼ」完成?

廃墟の内部

現地調査の翌月の5月には、大臣が娯楽ゾーンの「ほぼ」完成を発表。え?ひと月足らずでもう完成?大臣の発言によると、ほぼ完成したけど、ウミガメの産卵場所になっていて、エンタメの光や音の環境影響評価をする必要があるとのこと。それは計画時点で検討すべきだったのでは。

後日、現地確認してみた

入口から施設内をのぞく

プロジェクトの実施主体は省の外郭団体だったので、部分的に設計のお手伝いをしただけで終わってしまいました。なので、後日、個人的に現場確認に行ってきました。

遺跡自体はそのままでしたが、入り口から施設中心部にかけてインターロッキングブロック舗装がされていました。設計のお手伝いをした部分は手を付けられていませんでしたが、お金が無くてボツになったのか、「ほぼ」完成の残りの部分なのか。

何はともあれ、いつかこの空間がライブフェスなどの会場になるのが楽しみです。

【参考】過去の関連記事

  • ポート・ロイヤル(Port Royal)のことを書きました。今回の再派遣でも何回か遊びに行きました。いつか記事にします。

  • そういえば、最初の配属先のウェストモアランド県の新庁舎も最初「99%」完成って言ってました。お国柄?


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