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敬虔な信仰がダイレクトに伝わってきた。――ドルチ「悲しみの聖母」@国立西洋美術館(上野)

時間があったので上野の国立西洋美術館へ行ってきました。まだあと二ヶ月弱は大学院生なので、常設展は無料。残りの学生期間行きまくりたい。平日の夕方だったから、結構ゆったり鑑賞できた。

学生のうちに美術館にいっぱい行っておきたいなと思って、最近はけっこう足を運んでいます。この前は森アーツセンターギャラリーのキース・ヘリング展を楽しんできました! 

そのあと、もうちょっと美術展を深く楽しみたいな……と思い、美術館に関する本を探すことにしました。どうしても、まず本で調べてから行動しなきゃっていう強迫観念におそわれます(笑) 先行研究を調べろと言われまくる、大学院生の職業病かも。まあ悪いことではないでしょう。

キース・ヘリング展のあと、六本木の素敵な蔦屋書店でたまたま出会ったのがこちら。

美術館を楽しむためのヒントがわかりそう!と思って即購入。特に、美術館では(鉛筆で!)メモを取りながらまわって、それを文章にして発信してみる、ことがおすすめされてたので、それを実践したのがこの記事です(同じようにnote書いてる人も多いのかも?笑)。

鉛筆貸してもらえますか……?と恐る恐る受付の人に聞いたら、使い捨てのペンシルをくれました!
メモをとりながらまわってみるのも、意外と良い。美術史の知識とかないし、出てくる言葉は薄すぎるけど、それでも書き留めていくうちに色々考えが湧き出てきた。なと、傍目から見れば、なんだか熱心な美大生みたいに見えそう笑。

ザーッと見て回るだけでけっこう疲れちゃったけれど、本にもあったように、とりあえずお気に入りの一点をみつけて、それについて書こうと思い、選んだのが……

カルロ・ドルチの「悲しみの聖母」(1655年頃)
です。有名な絵だけに当然かもしれませんが、目に入った瞬間に何か惹きつけられるような感じがした。
ドルチは、とても敬虔なキリスト教徒だったそう。その信仰を絵画で表現することに人生のエネルギーを注いだのでしょう。
全体の三角形の構図も美しく感じる。間近で見ると、青い衣装のテクスチャが細かく表現されていました。
ポストカードもちゃんと売ってたので買いました!

本当は、ドルチについて本とかで調べてから書き込もう……とも思ったんですけど、とにかく小さくても続けることが大事だろうなと思い、とりあえずこのくらいにしておきます。

全体として気づいたことは、女性画家の作品がいくつかあったこと。アンゲリカ・カウフマンとか、マリー=ガブリエル・カペという方。「女性画家」という表現を見て、たしかに男性画家ばっかりだなあと。でも、中には男性の名で活躍していた女性画家だっているのかもしれない。佐藤亜紀『喜べ、幸いなる魂よ』のヤネケみたいに。

作品によって、自分の心に湧き起こる感情にも違いがあるなあと思った。優しい、安らかな気持ちになる絵もあれば、こっちまで気が滅入ってくるような絵とか。ドルチの絵は、心が透明になるような感じがした。でも同時に、冷たく美しい聖母がもっている、なまめかしさみたいなものも感じてしまった。

いろいろ美術作品に触れて、その感受性をもっと強くしていけばいいのかな?笑 気負わずに、続けてみたいと思います~。

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