見出し画像

同じような環境でがんばる仲間がいる幸せ

語学学校を卒業してから、数ヶ月に一度くらいの頻度で集まる元クラスメート達。卒業してから結構経つけど、今だに縁が切れないのが嬉しい。みんな別々の国から移住してきて、年齢もバラバラで、母国語も自国の文化も自国でのキャリアも様々。

みんな自国では仕事を持っていて、弁護士、心理セラピスト、商社勤務、レストランの接客業、などなど。でもデンマークに移住して、接客業の彼女以外は、誰も同じ職業にはついていない。理由は明確で、語学と資格がデンマークで使えないから。弁護士なんて典型的な例じゃないかと思うけど、自国でせっかく大学行って資格をとって職についていても、自国の法律はデンマークの法律とは同じではないので、デンマークで一から大学で学ばなんで資格を取らないといけない(と、彼女が言っていましたが、正確なルートは私にはわかりません)。しかもデンマーク語で。日常会話とは違い、仕事では言葉の一つ一つが大きな意味を持つと思うし、だから語学レベルは高くないといけないのではないだろうか。語学学校で2、3人、自国で弁護士だった人達に出会ったけど、みんな別の教育を選んでた。つまり、語学学校卒業後、学校に入り看護師だったり保育士だったり、弁護士とは全く違う教育を新たに取ると言っていた。ただ1人、自国で大学の教授をしてたという弁護士の人は、法律アドバイザーみたいな形で、自分で会社を起こしてた。彼の国から移住してきた人たちが主なクライアント。そういう手もあるんだね。

元クラスメートの人たちとのカフェでのおしゃべりは本当に楽しい。それぞれビジョンがあって、それに向かって頑張ってる。そのうちの1人は、少し前セメスター終わりのプロジェクトで、グループワークだったのだそうだけど、調べるだけじゃなく、複数の企業にコンタクトを取りインタビュー、それをまとめて90ページほどの論文を提出し口頭発表並びに質疑応答。メンバー各自に評価点が出たのだそうだが、彼女は満点!フルタイムの学生でありながら、週1〜2日ほどお惣菜屋さんで仕事して、低学年の子ども達がいるママでもある彼女。みんなそれぞれ異国であるデンマークで、大変なこと、腹立たしいこと、嬉しいこと、驚いたこと、悩み相談、そんなことをシェアしながら過ごす時間は私にはとても貴重。

イースター休暇の今回は森でのピクニック。いつもイースターの辺りは天気が良い春日和なのに、今年は例外だったようで、外でのピクニックは寒かった、、。でも私たち以外にも沢山のグループがピクニックを楽しんでた。今回は自分達のそれぞれの友人達も連れてこよう、という企画だったので、新しい出会いもあった。その中の一人は、デンマークで看護師の資格を取得して、今は看護師として働いている女性。彼女は語学学校後に直ぐに看護学校に入る道を取らず、色んな知識・経験をしたいと敢えて遠回りする道を選んだのだそう。なので、病院で看護師をアシスタントする資格から始めて、その上のランクの職、そして看護師となったよう。彼女が言うには、ランクが上がるほど、人間として見てもらえる、と。一番最初の仕事の時は、あまりに差別が酷かったと。じゃあ、なんで辞めようと思わなかったのか?と尋ねたら、「私たち移民に辞める道など無い。チャンスがあったらしがみつかなきゃ。」移民と一口に言っても、それぞれに状況・背景が異なるし、一概にみんなこういうルートで行くべき、みんなこうく心構えで行くべき、など一般化できるものはないと思う。ただ、学校や仕事、子どもの学校生活など、色んな人がそれぞれのペースでがんばってる話を聞くのは、私にとって本当に興味深いし励みになる。

子ども達はみんなで走り回って、私たちはずーっとひたすらおしゃべり。まだ喋り足りなかったけど、天気だけが想定外だったけど、また会う約束をして帰途に着いた。

(上の写真は、今日ではなく先日行った別の公園。新緑を楽しむのはあともう少し先。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?