『Podcast』という出会いの場と『いんよう!』
人生にはところどころで出会いというものがある。
人との出会いはもちろん、それは書籍であったり、音楽、ラジオ、テレビ、絵画、映画、アニメーション、また様々な芸術であったり、生き物たちであったりするのだろう。
それらをインターネット上のコンテンツやSNSで知ることが多くの人々にとって日常化している。
実際に手でふれられるような貴重な出会いも、とても素敵だが、その境界はもはや溶け合っているように感じる。
そのなかで『Podcast(ポッドキャスト)』というものがある。
そもそもPodcastというのはネット上で音声コンテンツや動画のデータファイルを公開、また視聴する方法なのだが、私はこのPodcast、正確にいえばPodcastによって配信されるコンテンツにまさに出会いを実感した。
しばらく前は、もはや下火ではないかと言われていたPodcastだが、最近話題になったアワードがあろうが無かろうが、発信者以外のバイアスがかかりにくいPodcastは非常にストレートに我々リスナーの胸に届いてくるし、発信者側もそれは同じだと思う。
2019年の9月のことだった。
Spotifyに見なれないフォントで
『いんよう!』と銘打たれたPodcast番組を見つけた。
そう、あの『いんよう!』である。
『いんよう!』は
生命科学研究者のよう先輩(@yoh0702、えぴいろ@epiiro)といっちー(いん)こと病理医ヤンデル先生(@Dr_yandel)のそれはそれはステキなPodcast番組だ。
それまでも幾つかの番組を聴いてはいたけれど、その回の『いんよう!』の題名がいけなかった。
第57回【「生命とは何か、心はどこにあるか」と質問された時】である。
(2019/9/17配信)
誰しもそういったことに思いを巡らすことはあるもので、私も例にもれず、ちょっとインドでも行ってみようかと1ヶ月ほど旅行に出掛けてみたりした経験がある。
まぁ旅行である。
釈迦の生まれた地であるし、玄奘三蔵が経典を求め遠く旅した地でもある。
他にも考えていたことはあったが、若気の至りと憧れである。
「インド」は魅力的だった。
いい体験にもなった。
それはさておき、そんな私がこのタイトルに反応しないわけもなく早速、拝聴することとなる。
大変おもしろい回で、聴いてみることをお薦めしたいので内容は省略させていただくが、「局所的なエントロピーの低下」とか「自己の連続性」であるとかそれはもう興味深い内容で私は「ふむふむ、う~ん、なるほど」などと聴いていた。
そして番組の終盤、衝撃が訪れる。
「さて、アニソン行きますかねー。今日は『まちカドまぞく』という…」
なに!?
この話の流れでアニソン??
Podcastでアニソン???
しかし、このコーナーがまた秀逸で、「生命とは何か、心はどこにあるか」の話題と同じ語り口、熱量で語られるのだ。
アニソンの話もとても面白かった。
当然Podcastなので曲はかからないわけだけれど、そこにも心を鷲掴みにされる要因があったのかもしれない。
まさに撃沈である。
沼にハマってしまった。
それ以来毎週欠かさず拝聴している。
この『いんよう!』をきっかけに私の世界がどんどん広がっていった。
一聴して理解が及ぶことは少ないものの、知らなかったことを知る面白さ、自分がいかに無知かということを知る喜び。
ただただ楽しいお二人の会話。
そしてそれは、あらたなPodcast番組へと導いてくれるのだった。
熱量と文字数
COTEN RADIO
Researchat.fm
ソナエトロン
おもしろいコンテンツはまだまだたくさんある。
発信する技術も知識も気の効いた語彙力も持ち合わせていない私だが、一生懸命聴き、思いを馳せ、全力で楽しむことは出来る。
おもしろい!だけではとうてい終わることが出来ない『Podcast』それは誰にでも開かれた素晴らしい出会いの場であると思うし、これからもそうあって欲しいと願うばかりだ。
素敵なコンテンツを発信してくださる、多くの方々に感謝を込めて。
(2020/4/22)
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