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#80 ピアノの音色について。

ピアノの音色については、これまでも、いろいろ謎が多く、どうして、同じピアノなのに、こんなに音色が違うんだろう。
そもそも音色って何なんだろう。
音色の違いが、人を魅了するかどうかのキモなのだろうか。
などと、悩みが尽きない。
ましてや、自宅にはアップライトピアノしかなく、そのアップライトピアノを弾くことも、住宅事情から制限されているので、音色の追及についても、なかなか難しい。
先日、あるピアニストさんが、ピアノの音色について、興味深い内容を書いておられた。

ピアノを演奏する時に僕が感じる音の種類は
「大きさ、強さ、硬さ、速さ」
だと思います。
最近は「鍵盤を弾く」と言うよりも、その先にあるハンマーと弦を意識することが多いです。その結果で鍵盤をコントロールして音になると言う意識です。
普通は、鍵盤を弾いて弦にハンマーが当たってそこから音が出るので、逆ではないでしょうか。
でも、
「ハンマーをどう言う風に動かして弦に当てるとこんな音が出るから鍵盤をこういう風に弾く」
と意識した方が自分の出したい音が出ているように感じたので、最近は特にルバートやバラードなどではハンマーの動きを見ています。

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この音を出したい!

と思うときにいつも情景をイメージします。

僕の音色表現はいつもこんな感じです。

・転がるような丸い音
・湿気の多いベタっとした音
・細い木の棒を束ねたような太い音
・白熱電球の光ったような温かみのある音
・素麺を乾燥させてるような細くて量感のある音
・冷えた炭酸が弾けるような細かい音

どうですか?
景色が見えませんか?
とても分かりやすいと思います!

ピアニストの皆さんはどうでしょうか?
         By(pianist Ryouta Uedaさん)



わたしは従来から、鍵盤と指、もしくは、手、身体、ということは考えていたものの、ハンマー。
ハンマーと弦。ということは、考えたことがなかった。この文章を読んだとき、衝撃だった。しかし、ちょっと考えてみれば、そうだな。もっともなことだと思った。エレピでばかり弾いてると、そんな当たり前のことにも考えが及ばない。
だけど、いつだったか、エレピなのに、エレピじゃないみたいな豊かな音色で弾いてたピアニストさんがいた。同じエレピをほかの人が弾いたら、薄っぺらい音色だったのに。。

情景。
うん。これは、わかる。
聴いていて、情景が浮かぶことがあるから。
そして、演奏が終わったあとも、その気持ちいい感じが持続する。
音楽は音だけじゃない。

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