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海人くんを想わない朝はない。言わずもがな、そんな夜もない。

唐突ではあるが、彼を想うのは至極当たり前のこととして、わたしの生活に息づいてる。

しかし、彼はアイドルだ。彼のほんとなんて砂粒ひとつ程も知らない。どんなに彼を想っても届くことはないのだ。だからといって彼を想うことをやめることも到底無理なのである。

まだ、少し肌寒く、薄いピンクの花びらがひらひらと舞い落ちる春にも、抜けるような青にわたがしのような雲が浮かんで、日差しが突き刺さる夏にも、少しずつ葉の色が変化し朝晩の空気が冷え始める秋にも、しんしんと降り積もる雪の上を歩けばきしっきしっと足音が鳴く冬にも。春夏秋冬すべての色に彼を重ねる。

こんなにもすきを託せるアイドルに出会えたことは幸せだと思う。しかし、幸せなことばかりではないのがアイドルをすきになった代償だ。代償なんてことばは大袈裟なことかもしれないが...。彼の小さなピアス一粒も。雑誌のテキストの一文も。ブログの更新頻度も。そんな微々たることでさえも気になって仕方ない。他人のSNSの彼への想いに嫉妬し、ツアー後は彼のファンサ(ファンサービスの略)の丁寧さにツイートを見て落ち込む。それどころか、自分が行くことのできない公演に仲のいい友達が行っていても嫉妬心が湧き上がる。女の友情というものは好きな人が絡むと呆気なく崩れてしまうこともある。これらのことは、アイドルを追っている人なら誰しもが抱いたことがある感情ではないだろうか。

わたしの精神状態は全て彼によって変化するのだ。

アイドルにこんなにまで想いを馳せるのは周りからみれば理解し難いのかもしれない。

だけどわたしのなかの彼への想いも、わたしの中に存在している彼も、わたしだけの彼で。誰のものではない。


彼がいるからわたしの人生は色付いたし、彼がいるから人生がモノクロになることもある。(当落とか当落とか熱愛とか熱愛とか)つまりは楽しいこと、しあわせなことばかりではない。


不毛な恋。

なにに置いても彼に全てを結びつけてしまうのだ。


朝日にも夕日にも月にも彼を想う。

そう、海人くんを想わない朝はない。言わずもがな、夜もない。

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