【PJCS Best64•シティS3優勝】悪パーフェクション解説
ごあいさつ
こんにちは、かいとなです。
今回は先日開催されたPJCS2021にて私が使用した悪パーフェクションの構築の解説記事を執筆させていただきます。
結果は5勝2敗で41位と、オポネント差でDay2 に進出することはできませんでしたが、かなり自信のある構築に仕上がったので、軽く記事にして纏めることにしました。
また、7/24(土)にポケモンセンタートウキョーベイで開催されたシティリーグにて、練習メンバーの総司がこの記事に掲載されている悪パーフェクション60枚を使用し、優勝することができました。
ほぼ全文無料となっておりますので、ぜひ一度お目を通していただけると嬉しいです。
構築経緯
●原型の製作
JCS約1ヶ月前、レックウザVMAXが発表され、本格的に環境予想を始めていきました。
摩天パーフェクト及び蒼空ストリーム発売後の環境では、一時期は鳴りを潜めていましたが再び環境に見られるようになってきたカードパワーの鬼連撃ウーラオス、登場時から圧倒的なデッキパワーで環境を席巻している黒馬バドレックスのデッキパワーは頭ひとつ抜けていると感じました。
そのため、PJCSではこの2デッキに対して強いデッキが適していると思い、悪パーフェクションをしばらく煮詰めてみようという運びになりました。
まず、原型をCL愛知でも使用したシルヴァディ入りの悪パーフェクションとし、デッキを作成しました。それがこちらのリストです。
超,闘,悪の3すくみの中の悪のデッキに対しても勝ちを拾うためガラルサンダーVとオーロラエネルギーを、頂への雪道の対策としてマーシャドー、混沌のうねりを採用していました。
しかし、ガラルサンダーの枠を捻出するためにやむなく必要なカードを抜いてしまっていることから、安定感に欠けたり、リソース不足に陥ったりすることがあり、シルヴァディ軸の悪パーフェクションにガラルサンダーを採用するのには無理があると感じました。
ここで作成したのが以下のリストです。
シルヴァディラインを抜いたことにより、大幅に枠を確保することができたので、Twitterで見かけた悪パーフェクションのリストに入っていた博士の研究,リセットスタンプを試験的に採用してみました。
これが中々感触が良く、博士の研究はシルヴァディが抜けたことによる安定感の低下を博士でカバーでき、リセットスタンプはTAGやデッドムーンGX等と一緒に押し付けることでゲーム終盤の捲り筋になります。
現環境では6エネデッドムーンの通りが悪く、返しのターンで倒されてしまったり、こちらのシステムポケモンを倒されてまず序盤にはデッドムーンまで辿り着かなかったりして、悪パーフェクションでも多少ロングゲームになることが多いです。
そのため、博士のドローからパーツを揃えたり、スタンプから捲る動きは現環境の悪パーフェクションにおいて採用に値すると感じました。
このリストの感触がとても良かったため、これを原型として煮詰めて行くことにしました。
●ガラルファイヤーについて
PJCS2週間前、新弾カードリストが発表され、その中でガラルファイヤーという明確な悪タイプの強化カードが登場し、そちらも試してみることにしました。
最初は回収ネットで特性を使い回す型を試しましたが、基本的にガラルファイヤーにしか回収ネットを使うことが出来ず、回収ネットがとてもバリューの低いカードになってしまいました。
その上、ガラルファイヤーを出す際にエネルギーを都合良く持っていることが少なかったため、エネルギーの加速が不安定になってしまい、強いデッキとは言えませんでした。
ただ、悪パーフェクションが従来の最大値の上を行けるようになったこと、非ルールポケモンのアタッカーを手に入れたことは非常に強力だと感じ、通常の悪パーフェクションに1枚程度ならば採用する価値があると考えていました。
●完成まで
JCSの1週間前はこのようなリストで練習に臨んでいました。
ここから各対面での練度を高めつつ、その結果必要or不必要だと感じたカードを炙り出していき、最終的に大会で使用したリストが以下のものになります。
デッキリスト・採用理由
※悪パーフェクションについては競技プレイヤーの皆さんならもう既にあらかた理解しているところだと思いますので、従来のものに比べ特徴のある部分のみ紹介させていただきます。
●ガラルファイヤー 1
PJCS前の最新弾、摩天パーフェクトに収録された悪タイプの強化カード。
ベンチに出た時にエネルギーを2枚加速することができます。このカードにより、レッド&グリーンやじゃえんのつばさ以外でのエネ加速手段を取ることができ、プランに幅が出ます。
また、このカード自体がアタッカーになることもできるため、非ルールとの殴り合いや、vsジュナイパーでも活躍します。
しかし、ベンチ枠の問題や都合良く手札にエネがあるのか、などの不安要素を抱えていたため、最後まで採用を悩んでいました。それでも前述したメリットは大きいと判断し、採用することに。
実際に試合ではかなり活躍したため、採用して良かったと思っています。
●ガラルサンダーV 1
vs悪タイプ専用機に見えてこのカードの役割は多く、様々な対面で使用します。私が主に使用すると考えるのは以下の対面です。
ムゲンダイナVMAXやゲンガーVMAXに対し弱点を突いて倒すのはもちろん、連撃ウーラオス対面ではミミッキュ(シャドーボックス)下でのアタッカーとして、悪パーフェクションミラーでは、ブラッキー&ダークライ現物のデッドムーンGXを返す札として重宝します。
その他の対面でも少ないエネ要求で殴れる可能性のあるアタッカーであるため、Vポケモン主体のデッキに対してもこのカードが活躍する場合があります。
このカードが有るのと無いのとでは見れる範囲に大幅に違いが出るため、現環境の悪パーフェクションには必須のカードだと感じています。
マニューラGXのシャドーコネクションによって普通のデッキよりも取り回しが良い点も高評価です。
●マニューラGX 2
このデッキのアタッカーを動かすためのメインシステムですが、一般的な構築から1枚減らして採用しています。
ふつうのつりざおが採用されているため、進化する前にトラッシュしてしまっても取り返しがつくこと、レッド&グリーンを打てなくても非ルールのガラルファイヤーがある程度カバーできることが理由です。
プレイ難度に差は出ますが、2枚でも困ることはあまり無かったように思います。
●ニューラ 1-1-1
ニューラの配分に関してですが、私は3種1枚ずつの採用をしました。それぞれにしっかりと役割があり、私はこの配分がベストだと感じています。
それぞれの主な強みを挙げると、以下のようなものがあると思います。
●ふつうのつりざお 1
このカードの強みとしては、
といったことだと考えています。
今までの悪パーフェクションは後ろを振り向かずに一直線に走って行くデッキであったため、トラッシュしたカードが戻って来ないことを不便に感じたこともありました。
そこで、ふつうのつりざおというリソースを回収する札を入れたことによりプレイに自由度が増し、扱いやすくなりました。
●隠密フード 1
主に連撃ウーラオスのミミッキュ(シャドーボックス)への対策札として採用しています。終盤までにこのカードを引き、ミュウツー&ミュウやマニューラGXに貼って特性を復活させて勝ちを狙います。
ブラッキーVMAXの特性に対しても有効なため、ムゲンダイナや一撃系統のデッキからマニューラ等を守る札にもなります。
●レッド&グリーン 2
非ルールのガラルファイヤーを採用していることから、一般的な構築から1枚減らしています。
●シロナ&カトレア 1
私は必須だと考えています。
タッグコールから探すことができ、サポート回収効果でのボス回収+デッドムーンGXから詰めに行く動きが非常に強力で、多くの試合で使用しました。
●ボスの指令 4
環境上位のデッキにゲーム中にボスを複数回言いたい対面が少なくはないため、なるべく任意のタイミングで打てるようにするためにフル採用しました。
不採用カード
●ミュウ
連撃ウーラオスに対するメタカードとして採用していましたが、対面検証を続けていく中で連撃ウーラオスには後1デッドムーンから先2キョダイレンゲキを通さないようにするため、ミュウが無くても勝てる、むしろベンチ枠を埋めるため対策として不十分と感じ、不採用としました。
●プレシャスボール
ボール枠のかさ増しとして採用していましたが、ここまで積まなくてもデッキは充分回ると感じ、不採用としました。
●リセットスタンプ
前述したように確かに打てれば強いカードなのですが、手札の入れ替わりが激しいこのデッキで1枚では強いタイミングで打てることが少なく、2枚目を入れる枠も無かったため不採用としました。
当日の対戦レポート
⭕️1.不戦勝
大型大会初の不戦勝でした。オポネントは低くなるし逆に緊張してくるし良いこと無かったです(笑)
⭕️2.ゲンガーVMAX (先行)
ガラルサンダーVスタート。
後1くろいまなざしから縛られ、後2でブラッキーVMAXにガラルサンダーを倒されました。
先3でデッドムーンでブラッキーVMAXを倒したのは良いものの、ここでサイドから闘エネルギーを引かなければパニックフィアー連打で負けという状況でした。
ですがなんとか引いてくることができ、釣り竿で戻したガラルサンダーVに闘エネルギーを貼ってゲンガーVMAXを倒し勝利。
⭕️3.悪パーフェクション (先行)
ミュウツー&ミュウスタート。
お相手はブラッキー&ダークライでスタート。
お相手のブラダクを2回殴って倒した後、1エネデッドムーン+シロカトボス回収で詰めて勝利。
先行だったこともあり綺麗に勝つことが出来ました。
❌4.連撃ニンフィア (後攻)
ヤミラミ&バンギラスでスタートしてしまいましたが、お相手の殴り出しが遅れ、こちらがグリードクラッシュでデデンネGXを倒しサイドを先行する形に。
返しでヤミラミ&バンギラスがしっぷうづきで倒され、サイド取得数は3-3。
ここから私はもう一体のデデンネをデッドムーン+シロカトボス回収からのグリードクラッシュで倒そうとしましたが、シロカトがサイド落ち。
クロバットからボスを引くことに賭けましたが、最後まで引けず敗北。
⭕️5.黒馬マホイップ (先行)
デッドムーンGXでマホイップVMAXを倒し、ガラルファイヤーで裏のバドレックスVMAXを取って勝ち。
雪道のケアもしっかりと出来てプラン通りに勝つことが出来ました。
⭕️6.連撃テンタクル (先行)
ガラルファイヤーVスタートから先2で3枚エネを付け、盤面に1枚しか出なかったマーイーカを狩り続けました。
終盤、お相手の残りサイドが2枚の状態で非ルールガラルファイヤーを押しつけ、なんとか1ターン差で勝つことが出来ました。
❌7.ジュナイパー (後攻)
お相手はメッソンに草エネを貼って終了。
この時点でこちらから分かるのはジュナイパーかリーフィアだったため、どちらであっても強い択だと考えたデッドムーンGXを選択。
どんどんよぶからメッソンが4体並び、前を倒した返しにモクローが見える。
そこからはボス連打でジュナイパーを避けながら後ろを狩り続け、残りサイドは1枚に。
お相手はジュナイパー単騎だったため、リセットスタンプを投げられなければ非ルールガラルファイヤーで勝ちでしたが、エリカのおもてなしからのスタンプ。
上からデデンネGXを引き当て、勝ちまで見えそうでしたが、トップドローがガラルファイヤー。
ニューラを狩られていてマニューラを立てることが出来なかったため、ガラルファイヤーの特性でエネルギーを付けるしかなかったのですが、上から引いてしまったためエネルギーが付かず敗北。
さいごに
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
今回の大型大会も最終戦負けでトップカットを逃してしまいました。本当に悔しいですが、次こそ勝てるように努力を続けようと思います。
何か質問等ございましたら、基本的になんでもお答え致しますので、かいとな(@kaitona_)のDMまでお願い致します。
※有料部分にはおまけとして調整メンバーのWily(@Gardevoir_3)がPJCSマスターリーグで使用し、7-2(90位)の成績を残した連撃ウーラオスを載せておこうと思います。
普通の連撃ウーラオスにはあまり見られないカードも入っているリストですので、ご支援をしていただける方は投げ銭感覚でご購入していただけると嬉しいです。
おまけ
こちらがWilyが使用したリスト60枚になります。
こちらも従来の型に比べ特徴のある箇所のみ解説させていただきます。
●くろおび 2
・後1どんどんよぶから入った黒馬対面で黒帯を2回使うことがある。
・「黒帯はあって1枚」という相手の想像を超え、予想外のキョダイレンゲキを打つことが出来る。
といった点を評価し、くろおびの2枚目を採用しています。
●やまびこホーン 1
悪パーフェクションに対して確実にリスクを付けるにはミミッキュだけでは不十分だと感じたため採用しました。
やまびこホーン+グレートキャッチャーのギミックにより相手のプランを強く妨害することができます。
他にも、vsルカメタザシアンで3-3プランを通せるようになったり相手の意識外のタイミングで不要なポケモンでベンチを埋めさせることで試合そのものを事実上終わらせることもあるパワーカード。
●グレートキャッチャー 1
単純にデデンネGXをサポートを打ってから呼ぶことが出来るのはもちろん、前述したやまびこホーンとのコンボや、悪パーフェクションのポケモンの多くを呼ぶことができます。
黒馬対面ではデデンネGXを前に呼ぶことで黒馬が裏に下がるので150+150+20のプランを取りやすくなります。
●エリカのおもてなし 1
手札に溜まった連撃エネルギー等のリソースをキープしながら縦引きが出来るカード。
ドローサポートが博士+マリィ2,3枚の構築を多く見かけますが、"裏工作からこのカードを打つ択がある"ということが非常に強いため、私このカードを1枚刺すべきだと感じています。
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