見出し画像

1人サロンから店舗展開を目指し始めた理由

3年前に自宅兼美容室を開業しました。開業して1年半くらいしてから自分の中で方針を変え、店舗を展開しようと動き始めました。その理由を、事業主目線の1人サロンと店舗展開それぞれの特徴と合わせて簡単に説明していきたいと思います。

前提として、「1人サロン」「店舗展開」どちらが正しいとかはないと思っています。人それぞれ求めていることや、好みがありますし、その人に合った形が最適だと思います。決して1人サロンを否定しているわけではありませんので、それを踏まえた上でご覧いただけると嬉しいです。

画像1

1人サロンの特徴

【メリット】
●店舗管理がしやすい
お客様の客数も限られますし、店舗を1人で自由に使うので、管理がしやすいと思います。基本的にはマニュアルも必要ないと思います。取り扱う薬剤や、商品なども、個人の意思で随時変更しやすいです。

●コストがかからない
1人だと、広い場所は必要ないので、家賃を抑えやすいですし、シャンプー台や、セット面、ドライヤー、アイロンなどの道具も1つあれば営業できます。(予備や、使い分けなどで複数の道具を持っている方が多いかもしれません)
お客様を受け入れられる枠も限られていますので、宣伝広告費も大型サロンよりはかけない人が多いと思います。中には広告費ゼロという方もいると思います。
一番大きいのは、人件費が必要ないことですね。サロンを運営する上で月々のランニングコストを低く抑えることができると、店舗運営の難易度が下がりますので、とても魅力的ですね。

●お客様の施術に集中しやすい
スタイリストの教育や、求人、スタッフ間の人間関係のマネジメントなどの必要がありません。特にスタッフ間のトラブルなどは、精神的に疲弊してしまうので、それがないだけでも、よりお客様へのサービスに集中することができます。


【デメリット】
●労働集約型になってしまう
1人でサロンを経営していると、仕組み上どうしても労働集約型になってしまいます。労働集約型の事業とは、自分の労働力を前提として組み立てられた事業です。サロンで技術を提供している時間のみ売上が発生する仕組みですので、体調を壊したり、怪我したりすると、お店が成り立たない状態になってしまいます。もちろん悪い面だけではなく、それだけその人の貴重価値が高いということです。

画像2

店舗展開の特徴

【メリット】
●サービスの幅が広がる
スタッフを雇用し、新しい店舗を作り、展開していこうと考えると、サービスの幅が広がります。サロンによりますが、経営者とスタイリストが分かれている場合は、役割分担することで、スタイリストは、より施術だけに集中できますし、対応できる客数も増えます。

●事業の成長性が高くなる
店舗展開をすることで、事業の成長性が伸びやすくなります。1人サロンだとどうしても受け入れられるお客様の数が限られているので、満席になってからはお断りすることがどうしても増えてしまいます。店舗展開すると、その上限が解放されることになります。(グループ全体で見た時)1人のサロンに比べて利益率は下がることが多いですが、少ない利益でも店舗を増やしていくことで、全体としての可能性は出てきます。

【デメリット】
●コストがかかる
新たにスタッフを雇用する必要があるので、人件費がかかります。コストが高くなるということは、難易度が上がることになるので、事業としての設計を誤ると、普通に撤退する可能性はあります。

●美容師としての施術以外にするべきことが増える
事業を伸ばしていくために、美容師としての仕事以外にするべきことが増えます。自発的に増やしているとも言えるのですが、既存のサロンのマネジメントや、新エリアの拡大のための活動をしていきます。新しいプロジェクトの打ち合わせ、外注先との打ち合わせ、新規事業の設計など色々なことをするので、ただ集中して髪の毛を扱いたい!というわけにはいかなくなります。

画像3

結論

1人サロンをオープンして1年半ほど経った頃、1日も休まずに働いた月がありました。その時に予約が満席状態で、朝から夜まで毎日仕事をしていたのですが、物理的にそれ以上たくさんのお客様と関わることは厳しいですし、それ以上のことができるイメージはつきませんでした。
しかも家族にかなり負担をかけてしまっていたので、自分がやりたいことは、これではないなと思いました。


旅行で様々な場所に行ったり、緊急時にすぐに動けるような生活をしたい。そのためには、仕事する場所や、時間を自分のコントロール化に置かないといけません。店舗展開をして、事業を成長させることにフルコミットすることで、場所と時間に拘束されない働き方を叶えようと動き始めました。

今は休日という概念が消滅し、「仕事の日」「休みの日」とかではなく、共通して「生きてる」という感覚です。全てが1つに繋がるので、わざわざ仕事と、プライベートを分けなくなりました。
美容師の現場を離れ、3年前に独立した頃とは、働き方も変わりましたが、このスタイルで実績を積み上げられるように、もりもり活動していきたいと思います。



記事の冒頭にある通り、「1人サロン」「多店舗展開」のどちらが正解とかはないと思うので、それぞれに合ったスタイルを確立していくのがいいと思います。今回のそれぞれの特徴も、自分が1人サロンをしていた時と、多店舗展開を目指してみて実際に感じた特徴ですので、ご了承ください。

どんな形にしろ「目の前のお客様に喜んでいただく」という根底の部分は変わりませんので、たくさんの方に喜んでいただけるように、これからも尽力していくだけです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?