見出し画像

過去と現在、そして未来までも照らす光 星野源×若林正恭『LIGHTHOUSE』

実はこれ、緊急で書いてます(YouTuberの「緊急で動画撮ってます」みたいに言うな)。

いつもなら、ストックしている記事を土曜の夕方になったら順々に投稿しているだけの僕にとって、その順番を破ってまでも書きたい記事ができるなんて初めての経験だ。それくらいの大きなインパクトが、この番組には確かにあったということだろう。

 
今週22日(火)からNetflixで独占配信されている『LIGHTHOUSE』。
音楽家・俳優・作家としてマルチな才能を発揮し、多くのヒットナンバーを持つ星野源と、数々のバラエティー番組に引っ張りだこのお笑い芸人・オードリーの若林正恭が「悩み」をテーマに語りつくすトーク番組だ。
 
配信回は全6回あり、その都度トークをする場所も変わっていく。
お互い売れない下積み時代を過ごした阿佐ヶ谷・高円寺の周辺や、スタッフなしの2人きりでドライブしながら腹を割って話す姿は、ふとしたきっかけで出会ってしまった、いや出会うべくして出会った心からの友人同士に見えた。
 
実はというと、この2人が共演するたび、僕はテレビやラジオにかぶりついていた。
結局『LIGHTHOUSE』も配信日に全部視聴し、この記事を書いている。いや、どんだけ好きなんだよ!
 
でも、今回はこれまでの共演とは訳が違った。
お互いの過去から現在までの道のりで培ってきた経験から考え続けてきたこと、そしてまさに今ぶち当たっている壁について。また、長い独身時代を経て築いた家庭の話や、まだ見ぬ未来への期待まで。
 
まさか、こんなにもディープな話が聞けるとは思っていなかった。
そこには一切の妥協がない、2人が歩く道の飽くなき探求心があった。40代を迎えて、「自分は所詮こんなものだ」と分かってきたものの、「いや、自分はまだまだこんなものじゃない」と闘志を燃やす様は、きっとどんな人にも刺さる生き様がたくさん詰まっている。
 
番組名になっている灯台(LIGHTHOUSE)は、その灯光により船舶を安全で効率的に航行するためサポートしてくれる存在。
普段から音楽やお笑いで、その光をもって多くの人の道標になってくれている2人の人生は、まさに灯台下暗しでもあった。
トップランカーであるからこそ誰にも言えない悩みを抱え、それでも進んでいかないと、いつか消えてしまうのではないかという不安とずっと戦ってきた。
 
半年もの間、『LIGHTHOUSE』で包み隠さず悩みや不安を打ち明けることで、これまでの自分から脱皮し新しい場所へ向かおうとする2人。
ずるいよ。これではますます応援したくなっちゃうではないか。嘘偽りない言葉でまっすぐに未来を見据えていく勇姿は、何歳になっても光り輝く希望のようで、観る者の心を離さないのだ。
 
そして、各回の最後には、星野が2人で話したトークをもとに新曲を作って披露する。
心のうちをさらけ出して、心の声を聞き合ったからこそ、歌がより胸に迫ってくる。
それはある意味、2人の共作といってもいいだろう。この2人にしか作れない歌は、時にしんみりと、そして時に軽快に踊り出し、観る者の感性を揺さぶってくる。
 
こんなにも共演者を深掘りして、そして視聴者を勇気づけてくれる番組に僕は初めて出会った気がする。
ちなみに、本番組をプロデュースしたのは、元テレビ東京のプロデューサーで数々のバラエティー番組を成功に導いてきた佐久間宣行。2人とも親交のある彼だからこそ、2人の持ち味を最大限引き出した『LIGHTHOUSE』を企画できたのだと思う。イチ視聴者として、感謝してもしきれない。
 
僕にとって『LIGHTHOUSE』はトーク番組の枠を超えて、名作映画を観終わった時のような余韻を与えてくれた。
まさにその余韻こそが、実生活に活かしてくれと言わんばかりに、僕の背中をこれからも押し続けてくれる。
 
そして、来月2日(土)深夜にはオードリーのオールナイトニッポンに星野がやってくる。
2人が照らす未来への道筋は、まだまだずっと先へと伸びていくことだろう。楽しみで仕方がない。


皆さんから大事な大事なサポートをいただけた日にゃ、夜通し踊り狂ってしまいます🕺(冗談です。大切に文筆業に活かしたいと思います)