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ジョン・メイオール〜ブリティッシュ・ブルースの校長

先日ジョン・メイオールが90才で亡くなった。
ジョン・メイオールに関してはイギリスの初期の三部作とエリック・クラプトンとミックテイラーがゲスト出演した20年前のライブしか視聴してないので、彼がどういう音楽人生を送ってきたかは詳しくは知らない。

しかしエリック・クラプトン、ポール・マッカートニー、ミックジャガーといったブリティッシュロック界のレジェンド達が次々と追悼コメントを出すところ、彼らの若き時代の良き師であったようだ。

以前フランク・ザッパの記事を書いたおり、ロック・スクールの校長だとしたが、メイオールもまさに校長的存在であった。
彼はたくさんのブルースのレコードや資料を所蔵していて、家にやってくる若いミュージシャン達に聴かせたりしていた。
おそらくまだビートルズ・デビュー前の頃だろうか、ポール・マッカートニーのコメントにはそのことがしっかりと述べられていた。

ハイダウエイ
三大キングの一人、フレディ・キングを代表するインストメンタルでブルース・ブレイカーズの1stに収録。映像はメイオール70才記念のステージから。かっての師と教え子を思わせる名演

ジョンメイオールは校長と書いたが、その名の通り、プライベートな交流は別にして、バンドの規律は厳しかったようだ。
遅刻・欠勤、度を越した飲酒や薬物について、処分を下した。
確かクラプトンやミック・フリートウッドは規律に耐えきれず、抜けた。

晩年のステージはランニングやトレパンを着用してステージに上がってたりしている。
実際早寝早起きで、ジョギングやランニングを日課でこなしてたそうだ。

スーパーナチュラル
クラプトンが抜けて二代目ギタリスト、ピーターグリーンが加わった2ndハードロードに収録。後のフリートウッドマックやサンタナのブラック・マジック・ウーマンのプロトタイプだろうか‥ラテンリズムに絡む緑神グリーンのギターの泣きが心地よい。

そしてピーターグリーンが抜けたあと、3代目としてミック・テイラーが加わる
しかし、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーから要請を受けたジョンメイオールは彼を送り出す。

オー・プリティー・ウーマン
アルバート・キング
の曲をとるジョン・メイオールにミック・テイラーが絡む。

この後はアメリカに渡って,アメリカでの活動が主となる。
これ以降のことは先に書いた通り定かでない。

ところでジョンメイオールは今年のロックの殿堂入りアーティストに選ばれていた。
彼はギター、ハーモニカ、キーボードを駆使出来るマルチミュージシャンであり、たくさんのミュージシャンを輩出し、業界を牽引してきたことがようやく評価されたのだろう。
殿堂入りの表彰を前にして、この世を去ったことは誠に残念である。

では最後にジョン・メイオール自身をフィーチャーした一曲を。

センシティブ・カインド
かってサンタナもカバーしたJJ・ケールのラテン風味のブルースナンバー。

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