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ロリー・ギャラガー〜20世紀最高のブルース・ロックギタリスト

ブルースとロックを繋げ、しかもアイリッシュな音楽にも音を注いだギタリストがロリー・ギャラガーだった。
彼は惜しくも1995年47才の若さで亡くなってしまったが、いまだすごいギタリストであり、シンガーで多くのアーティストに影響を与えている。

アイ・ワンダー・ホワイ
イントロにスキャットを交えてのスローブルース。熱いブルースソロが繰り広げられる。

ロリーの上手いところはすごいボーカルを聴かせながらギターも超人的な弾きをするところだ。
私的にはジョニー・ウインターと共通するミュージシャンだと思っている。
ブルースとロックを繋ぎ、アコースティックにも精通し、弾きまくりと歌いまくる超人技の持ち主。
歌いながら弾きまくるというスタイルはやったことのある人ならお分かりだが、なかなか困難なことなのだ。

ユーズド・トゥー・ビー
2ndアルバム、デュースのトップに収録されていたナンバー。ブルージーな中にアイリッシュなメロディがちらりと入る。

ロリーの場合は基本的にロックトリオであり、音の隙間を埋めるために映像をみてもわかるが、両手を駆使してギターを弾きまくっている。
しかも彼はライブでほとんどエフェクトなしでボロくて禿げたストラト一本とアンプでほぼ乗り切る。(実際は多数のギターを所蔵していた。)

セイム・オールド・ストーリー
昭和のヒット曲、港の○○○・ヨコスカの元ネタ。あのリズム🎵これぞブルースロック。


ロリーの出発点はロックトリオであった1966年結成のティストから始まる。
この時代の音源や映像は数少ないが、1970年のワイト島フェスティバルでの熱演はYouTubeに残っている。
スタジオアルバムを10枚以上発表しているが、やはりライブ・アルバムのクォリティが高い。
ライブ・イン・ヨーロッパ、ライブ・イン・アイルランド、ステージストラックの3枚は必聴もの。

タトウ・レディー
アイリッシュなイントロから始まるロリーの必殺ナンバー。ロリーの多彩な音は全て手から弾かれる、

80年代前半まで順調に活動を繰り広げていたが、中頃から不遇な時期を迎える。
ファッショナブルな音楽が流行るなかで、彼のような骨太な音楽は難しかったのか。

ア・ミリオン・マイルズ・ウェイ
この曲もアイリッシュなメロが弾かれて、雄大なミディアム・テンポのロリーならではの独特なフィーリング。

ハードロック路線も今ひとつ彼の復権には程遠かったのか‥
80年代後半は不遇の時代を送ったが、90年代に入り、ジャック・ブルースとのプロジェクトや積極的なライブ活動により勢いを取り返す。

ドント・ノウ・ホエアー・アイム・ゴーイング
アコギとハーモニカでカントリーフォークなアプローチを見せるロリー。

ようやくミュージシャンとしての本来の活動が戻ったとき、冒頭に書いたようにアルコールの大量摂取が既に彼の身体を蝕んでいたようだ。
しかしロリーが残した数々の名演はロックの歴史に刻まれるだろう。

ムーン・チャイルド
哀愁なメロディーが印象的なハードロック寄りの名曲。

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