夢の本棚 9〜知念実希人〜仮面病棟
外科医の速水は田所病院の当直医のアルバイトをしていたが、突如ピエロの仮面の男が乱入し怪我人の川崎愛美を治療するよう指示して病院に立て篭もる。
速水の他に入院患者64人、看護師二人、院長が人質となる。
外への連絡網が断ち切られ、監禁状態になり、病院関係者が出勤する朝までのタイムリミットの中で速水と仮面の男の駆け引きが始まる。
その中で明らかになる田所院長の隠された秘密と病棟の謎。
そして看護師の1人がとうとう遺体として発見される、
いったい病棟では何が起きているのか?
そしてピエロの仮面の男の正体は?
医師でもある知念実希人が放つノンストップサスペンス!
(談)
今勢いのある作家の一人、知念さんの2014年の作品です。
映画も製作されて2020年に公開されました。
冒頭から始まるノンストップサスペンスですが、院長が謎の行動を取り始めたあたりからがらりとそれまでの情景が変わります。
院長がひた隠す秘密や病棟の不思議な構造に速水は疑問を抱きます。
そして看護師たちや患者たちの異変にも気づきます。
どうなるかと思わせて、二転三転のどんでん返し。
作者はさりげなく作品の中にヒントを入れてるんですが、うまく惑わされました。
この作品、いろんなオマージュがあります。
病棟に立て篭もるピエロの仮面の男はあのスティーブンキングの傑作「イット」、そして看護師さんの名前にミステリーファンははっとします。
映画は未見ですのでまた機会があればそのうちじっくりと見たいですね。
2時間ドラマがお好きな方にぜひおすすめの一冊です!
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