ブラックボックス・ラヴァーズ / 長編小説 -7-
▼前話(第6話)
翌日。朝のホームルーム前の時間。
「それで、昨日の成果とやらはどうだったの? なんか見つけられたん?」
登校してきた真子が早速と言わんばかりに訊ねてくる。少々からかうような調子で。
対して亜麻は、得意げに「ええ」と答え、
「真子にあれだけ協力してもらったもの。なにも見つけられなかったわけないでしょう?」
「え、まさか本当に盗撮したデータがあったとか?」
「残念ながらそれは発見できなかったけど、これを見つけたのよ」
亜麻はスクールバッグの中を漁り、件