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紅葉鬼~童子奇譚~

2021年1月9日(土) ソワレ
2021年1月10日(日) マチネ
2021年1月14日(木) マチネ

年明けて最初の観劇は梅津瑞樹くんの出演作へ。
ありがたいことに、すべて4列目以内の座席。最終日はなんと1列目ほぼセンター。わー。こんな席はじめてだ。
今が特殊な時期ということもあるんだろうかなあ。もう二度とこんな体験はできないかもしれないなあ、とつい考える。

舞台に近い席は、とにかく役者がばちばちに見える。
ちょっとした目の動き、指先の緩急、衣装の翻り。。。舞台上のパーツがこれでもかと目に映って、受け取る情報量が多いのなんの。
結果、舞台全体のながれはちょっと見えづらくなる、という知見を得た。

とはいえ、1列目は近いことに+αのある、やっぱり特別な席だった。
舞台と自分の目の間に何もないってすごい。没入感が一気に上がる。
殺陣シーンなんて怖いくらいだったよ。
無意識に息止めたり、まばたき忘れたり、両手をぎゅっと組んでたりした時間がとてもとてもあって、終演後に疲れがどっときた。
すごいね。わたしは観ていただけなのにね。

この、1列目の日、舞台上で、梅津くんの芝居に絡む小さなアクシデントがありまして。
そのリカバリを目の当たりにしたの。もー!感動。
怪我とかではなく。所定の位置に所定の物がなかった(複数回観るとこういうとこにおっ!と気づくという特典があるね)。
そしたらば、その物に絡めて発するはずのセリフを、いとも自然に別のことばに置き換えたんですよ、梅津くんは。そのあとの流れも破綻しない、最適解じゃなかったかあれ……。
稽古するなかで、考えられるアクシデントと対処法はまあ練ったりもするんでしょうけど。でもさ。
舞台の上って、なんだかんだ日常生活の倍以上の感情量と運動量が乗っかっているじゃない。客席からみえるのは、泣いたり叫んだりどったんばったんしている役者の姿なんだけれど、その役者の頭の中はきわめて冷静に研ぎ澄まされてるのかもしれない。
というようなことを思ったらもううわあああ~~~と感情が爆発しそうに。
今思い出してもため息が出る。

キャラクターMVPは、小波津亜廉くんの演じていた「イクシマ」。
みょうちきりんなワルが大好きなのだけど、真剣にみょうちきりんですごくよかった。口がよく回る~。

これにて閉幕。