劇場の記憶

ミュージカル刀剣乱舞 歌合乱舞狂乱2019

2019/12/07(土)13:00~、18:00~ @北海きたえーる
2020/1/5(日)13:00~ @さいたまスーパーアリーナ
2020/1/23(木)@ライブビューイング

なにかの一線を越えた。そんな公演。
知らない人が迷い込んだら、ガタガタ震えて逃げ出すんじゃないかな。
誰に指図されたわけでもないのに、無言で灯されまた消される灯り……
統率のとれた起立と着席……
そこかしこで上がる絶叫……断末魔のごとき呻き……
極めつけは、謎の呪文を一心不乱に唱える会場いっぱいの女……(男性もいますけどね)
いやもうまじなんの呪い、なんの宗教。
とある目的のための行為だったので、呪いも宗教もウソ・大げさ・紛らわしいとは言い切れないところがまた……冷静になってはいけないポイントです。
しかしあの呪文のすごいところは、客を客としてではなく、あの世界の物語の一員として参加させてしまったところだろう。
ああ。公演タイトルすごいな。まさにその通りではないですか。あれは「乱舞」して「狂乱」する場だったんだわよ。

どうしても、いわゆる「推し」をストーカーのように追ってしまうなかで、はたと気づいたこと。
一挙手一投足のアレがよかったコレがよかった、に胸躍らせるのはもちろんすばらしいこと。だけどわたしはその先を観たい。
アレとコレという点は公演という線にどんな意味を付加していたのか。
線からどうしてアレとコレが生まれたのか。
素直に受け取ったものを素直に消化したいのでした。