劇場の記憶

27-7ORDER-

2020年2月15日(土)12:00~、17:00~ @天王洲銀河劇場

こんなことを言うと不興を買いそうだけど。
わたしの観劇の入り口は、人気巨大コンテンツ。観劇の可否は抽選の結果次第。そして、10応募しても1すら当選しないことはざらにある。
「んん~、今回はそこまでじゃないと思うけど、人気俳優揃ってるしな~。見にいけないのは避けたいな~。どんなもんかな~。」と思いつつ応募したところ応募した分だけ当選した。正直ぎょっとした。当たりすぎた。
ひよっこな観劇歴だから、観た作品数は両手で足りる、観た公演数は両足足せばちょうどくらい、のなかで、この「ぎょっ」は初めての経験だった。
チケットの手に入れやすさはこんなにも違うものか、難しいな…と。
なお、この「難しいな…」は極めて利己的な感慨で、行きたい・行ける分だけのチケットをうまく加減して手に入れるのは難しいなくらいの意味。

銀河劇場への初潜入。
別日に先に観劇した友人から、空席多いとのうわさも小耳にはさみ。どんなもんかとソワソワ劇場へ。結論としてはほぼ満席だったのでよかったよかった。まあ、土曜だしね。
どこから見ても舞台近いかんじでよいですね。もうちょっと高低差あると嬉しいけど。

そもそもこの舞台、なんで観に行ったかって、贔屓の梅津瑞樹さんが出演してたから。贔屓ってひびき、なんだかいいよね。
まめまめしくファンレターなどしたためていくわけで、この日も所定の箱へ差し入れてきたわけですが、一番乗り。一番乗りって緊張する。空の箱にほんとにここであってる??ねえねえ??ってきょどきょどしながら入れるの。不審者。
観劇前後は常ならざる精神状態ではあるのね。そりゃそうよ。そこにいるのに遠い人を観るというわけわからん状態なんだもの。

なんだか作品の感想に行きつかないな。
客席開場までは、ロビーにたむろするお仲間たちを観察して時のすぎるのを待つ。身に着けている小物や服や化粧の色等々から、同じ穴のムジナを探すあそび。あれは以前演じた役柄に関するコーデだな~とか、あの作品のグッズもってるな~とかとかとか。みんな乙女だねえ~。
え。わたし?わたしは、「客は黒子」とかいう面倒な自意識を発揮して、黒づくめ魔女スタイル。

はい。やっと作品の話。
非常にオーソドックスな展開と起承転結、スパイスの利かせ方でした。わかりやすいですね、うんうん。
ただね、物語のカギになる設定・世界観をどうにも受け入れられなくて……ざっくり言えば血による選別と人権の制限。
それはこれまでに本当にあったことだから。取り扱うならばもっと丁寧さをみたかった。
閉塞感を醸すために都合よく添加されているだけな印象をうけてしまっていただけない。
わかんないですけどね。シリーズの通奏低音なのかな?というところでしたが全部みてないし。通してみたら納得できるのかもしれない。

贔屓の目の演技が相変わらず絶品だなというのと、日替わり演出の瞬発力に舌を巻いた。でも、もしかして意外と沢口靖子系俳優なのかなあ?
ひそかに楽しみにしていた、財木琢磨さんの芝居。役中は、随分化けるよね!拍手!!
特に注目していなかったんだけど、定本楓馬さんの芸達者にびっくり。いいものみたわ。ほくほく。

終演後のオマケ企画があった。観劇の先輩によれば、客寄せの常套手段らしい。へええ!なるほどねえ。
昼:だるまさんが転んだ がちゃがちゃ楽しそう。みなさんエンターテイナーなんだよね。
夜:アフタートーク トーク中の発言「枝豆とチーズのぐちゃぐちゃのパン」と「レッドブル」にすべて持っていかれる。

まったくの余談だが、この日、この年の花粉症スイッチが入った。