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なぜ「ドルファ」でも「joe」でもなく「ジウォッチ」なのか

 ※この記事を読む際、まだお読みになっていない方は以下の記事に目を通して頂けると本記事をより深く理解できるかもしれません

書きたくなったので書きます。
先日配信で、現在の籠城に「ドルファディロム」は検討できないのかや、『「ハンデスギャラクシールド」の方が好みなのだが、緑入りの強みは何なのか』について質問があった為、それについての解答を再度文章としてここにまとめておきます。

1、「XXDDZ」は採用できないのか?

(以下採用という言葉は現在調整中の赤籠城を基本とした多色採用のギャラクシールド主体デッキに対しての使用です)

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→XXDDZは、殴るプランも取れたり、スレイヤー持ちで殴り返しにも強い札であったりするこは一旦置いておくとして、1番使いたい効果である「呪文詠唱禁止」効果は攻撃によって誘発するものであり、殴る事でアドバンテージを取っていく札と考える事ができる

その場合、盾を割る、相手が殴り返しができる盤面を作る意味で、構築段階でそもそも盤面を活用する動きを想定し、メリットにせよデメリットにせよ鑑みた上で、盤面でのリソースゲームに動じないデッキを作る必要がある

現在これを採用している「5Cザーディ」に関しては「ロストソウル」を持っており、「ザーディクリカ」によって横展開が容易であるのもあるが、単体完結札としては基本呪文詠唱禁止をメリットとして採用する「XXDDZ」を起用する場合は「デッドダムド」などを採用して、そもそもデッキをデメリットに動じないだけのデッキにする必要があるだろう。これは現環境に、革命チェンジや侵略、単体札ではカツキングなど、展開した盤面を利用されて相手にアドバンテージを稼がれる札や効果が存在しているのが大きい

2、「ハンデスギャラクシールド」と「緑入りギャラクシールド」の違い

→簡単にこれらの違いを説明するならば、差異は「デュエルマスターズのルールに則った上で、あらゆるデッキに対してより共通の干渉方法を何としているか」の部分であり、ハンデスギャラクシールドは名前の通りそれに該当するものが「ハンデス」行為であり、緑入りは「マナブースト」である

現在、アナ退化やJOなど、前記事で言及した1:1及び+数手で受けを完結させられるデッキが多く、オーラなどは手数的な受けとしても強いのもあって、派生系としてギャラクシールド抜きのオーラ主体シータも登場しているが、

基本的な方針としてハンデスギャラクシールドがハンデスで手札からリソースを削っていき、クリーチャー等として変換された札をギャラクシールドで補完する、あるいはハンデスによってギャラクシールドの通りを良くする、というデッキなら

緑入りは、ギャラクシールド側に対してのハンデスをバイケンで見つつ、あくまでその全てを「盤面」での干渉のみで見ようとするデッキである

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(これは、ダークネスにおけるとこしえの超人と、籠城でタッチ採用を検討した場合のとこしえの超人ではその効用が違ってくる事、にも通づる所で、要は一貫した動き、あるいは最低限の動きを何としていて、その中でメタやギャラクシールドといったギミックがどう位置しているかについてである)

また「ジョー星」や「パラノーマル」等の今日の共有札は、元々ハンデスの方に寄った生粋の「メタ概念」に基づいた札であるが、これらが緑入りでも採用されるようになったのは、方針との噛み合い以上に単体完結札として現環境の特定対面にそれぞれ異常に刺さるだけの事である

現在の緑入りは、偶数のマナカーブを主体として後半まで単体にせよ複数枚の組み合わせにせよ動きを用意できるが、特にアドバンス環境において今日ガイアッシュ主軸となっているのも、序中盤においてもマナを増加させる意義が大きい理由である

ガイアッシュ、に関しては例えばWaveウェイブ等で盤面を作りながらアドバンテージを稼いでいくのに比べて、2ドローがついていながら盤面を作るといってもそのターンにはリソースを失わない・アドバンテージを稼ぐのに利用されない宣言タイミングであり、もし複数枚で回す場合であっても失うリソースも最低限で済むという単体性能も大きい

3、「ドルファディロム」は採用できないのか?

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→2-4-6-8の偶数マナカーブに乗っている札でもあり、単体でエクストライフとその離れた時の単色限定の全体除去効果を持っており、ぱっと見では強そうに見える

ここで、「アトランティス」の役割や大型が「joe」→「ジウォッチ」となった理由が関係してくるのだが、まず現環境において、ドルファディロムの早期着地が目立って有効なのは赤単対面のみである

まず現在のドルファディロムはヘブニア蘇生の前提でさえ、JOは破壊札と合わせほぼ唯一の単色アタッカーのキャンベロでさえ刺さらず、アナ退化はドリアンを持っているし退化されてしまっては一切大型に刺さらず、採用がデッキとして全ての対面を想定する中でパワーになり得るのは分かるが、王来篇初期の5Cでのフィニッシャー採用のように対環境で以前ほど到達点としての活躍は見込めない

エクストライフ盾を作れる事も、破壊効果を割きたい対面に致命的な札として殆ど刺さる事がない為、それぞれの対面で想定可能な何かしらの破壊を当てられてしまえば、エクストライフクリーチャーの強みであるトリガーを埋めるという役割での活用さえできない可能性が高い

さらに現在のドルファディロムというのは、星の殿堂によって以前のようにウェディングゲート1枚から射出して相手盤面を全て破壊しながら全ての呪文を禁止する、ような札として安定して使う事は難しい(もちろん星下ドルファは今でも決まれば強いが)

言ってみればドルファを採用し出す事を考えるという事は、そもそもこれを投げるという行為を、数ターンの遅延にせよ「到達点」として見据えるものであり、さらに除去札としても使用の効用があまり見られないのなら、無理に採用する必要はない

長文となったがここで籠城に話を戻すと、籠城系は元々、ガイアッシュ以前から大型として「ジョリー」を到達点として採用する事でこれをフィニッシャー兼盤面への全体除去として活用しており、また調整の中でアトランティス抜きというのも再考されるようになった

ジョリー、タイプにもシノビ活用型が存在する為、採用の全てを悪く言うようなつもりはないが、ガイアッシュの採用が検討されていく中、対環境への策として籠城が手にする事となったのがガイアッシュ軽減を見据えた大型採用案であり、現在に至るまでの調整で、基本的にjoe<不明系となっている

前述のように、受けでもどちらかと言えばオーラなどメタ系の除去で受けを完結させるタイプも存在するが、「籠城」と呼ばれるデッキの強みにも整体する形で結局たどり着いたのは、

まずそもそも籠城デッキにおける光魔楯騎士は「下地となるデッキパワー」としての採用でもあり、アトランティスといった札もそれだけで受けを完結させる札としてではなく、環境に耐性持ちが存在する事も踏まえてだが、あくまで「(ターン)遅延」を可能にし山を掘る・マナブーストするとかを含めて他の札、ムーブを有意義なものにする役割であって、1枚で終わらせるとか、盤面を全て除去する為の採用理由ではない事、であり、即ち元から到達点は「盤面の除去」ではないという事実であった

さらにはジョリーをエクストラウィンとして活用する場合は、基本到達点がスパハリジョリーである事、や、ガイアッシュ不採用では元々ガン不利に近い退化や閣対面、等において元々除去、メタ札としてもゆるく、ガイアッシュ採用ではガイアッシュを前提としながら且つそれを巻き込んで破壊する、にも関わらず、そもそも干渉札としては最低でも残盾やシノビ要求といった所で、1枚で完結せず更にガイアッシュも登場時ドローと軽減以外の役割で活かせないといった札であった

ここで見えるのは、本来的に「籠城」タイプの山では、小回りが効かないもののその遅延性能を生かして、より状況に左右されない単体完結のエクストラウィン級の札を採用するのが噛み合っているのに対して、ジョリーというのは自分の他前破壊という「出すイコール決める」というレベルの単純すぎるデメリットを持ち合わせながら、シャコより容易なようで細かい耐性持ちに単体で干渉できず、謎帥ループでのフィニッシャーというような採用でないなら、無論オーラなど「死期を早められる」構成の受けの方がまずは少なくとも相性が良い事実である

また、ジョリーは相手の盤面が全く存在しない時のエクストラウィン札以外では到達点としては盤面除去以外で何ら汎用性を持たないとさえ言ってよく、これに比べれば、より広い体面に対応できるような根幹からのデッキパワーを作る意味で不明系が優先され、同じく到達点として完結しているかという点や、ガイアッシュとの噛み合いもあってVANも不明系に比べればそこそこな立ち位置と考えている

ちなみに対環境で除去札を考えれば、ドラグナーの「マクスカルゴ・トラップ」がマナ送りだったり「ダークネス」のマイナス効果で除去を狙う場合は8000火力しか出ないという点で、ガイアッシュ+不明系という到達点は、除去に1体しか割けない確率が高い上でも対環境で更に補完が効いたギミックでさえありうる

またジウォッチは完全不明に比べれば縛りが甘く、VANのエターナルΩのような耐性は持ち得ないが、これは現在「めっちゃ映えタタキ」を4確定で採用している所にも通ずる「安定したテンプレートでの耐久」方針に依拠するものでもある

そもそも全てに先立って大型に重要なのは「ターンレベルで遅延する事」、そして「不明系である事」であり、不明系であると除去の行動で一体のみしか取れない確率、さらに除去を含む攻撃以外の行動に割いた場合に確実にこちらにターンが回る、というのが一番重要な点である

ジウォッチは不明系である点において、前記事でも言及の通り攻撃以外の行動ではドラグハートなど特定のムーブを除き殆ど全てでターンが返り、さらにバウンス効果によって状況によっては完全不明級かそれ以上に化け、既存盤面のみで攻撃をされるのであっても受け回数を抑える事ができる(不明系である以上盤面をさらに作ろうとすればターンが飛ぶので)

4、その他補足点

・著者が黒緑ツインパクトにて4確定ロストソウルの到達点を好むのはロストソウルの完結性にあり、この場合手札を刈り取っている分その他のリソースにアクセスするか、あるいは溢れた部分を補完するといったような山の作り方(黒緑では全虹帝ミノガミ)、ひいては捉え方ができる

・(とこしえの超人の話について)とこしえの超人、さらにそれが1コストである理由がダークネスでより最大化されるのは、勿論殴り返しやGストライクといった盤面主体のゲーム間でも活用されるが、置換効果部分のメタとしての役割では、ダークネスが序盤から中盤にかけて細かいハンデスで手札に圧をかけられたり、カットを捲る試行を想定できるからであり、そういった到達点なしに単体で採用するのとは全く効用が変わってくる

・ヒビキエースから閣建設を想定するような4コス軸のドラグナーにおいての天魔龍+閣や、同じくランデスドラグナーにおけるランデス+閣建設のように「部分的にしか干渉できない」強み、例えばこれは今回挙げたいくつかのデッキの方針や、受けのガイアッシュ+不明系にも似たようなものを見る事ができる

(デッキの方針を理解し、方針に対して一貫させるなどで札やギミックを最大限に活用することができる)

おわりに

著者はnoteをはじめTwitter、ツイキャス、YouTubeで銀河籠城に関するコンテンツを含め発信していますので、興味を持って頂けた方は各リンクへ飛んでみて下さい

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