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【第0章】私は立教大学を卒業した22歳女子で左官職人見習い

初めましての人も、お久しぶりの人もこのnoteを開いてくれてありがとうございます。

題名の通り第0章なんですけど、第2章くらいまで書こうと思っています。そして、最後で読んだ時に裏切るようなことになる可能性もあるので前もって言っておくと、今は左官職人見習いを辞退して、新たに就職活動をしています。この春卒業するということで、紆余曲折としたこれまでの1年間をまとめてみたいと思います。

「卒業した後なにするの?」

あぁ、なんて答えたらいいかなぁ。

友人達は時に誇らしげに、時に口早に、それぞれの進路を簡潔に答えていきます。
さぁいざ私の番になった時、全身を強張らせながら、ゲーム形式に戯けながら答えることがいつものパターンでした。

えー、多分意外な職業だよ。なんだと思う?





ううん、違うよ笑
実は、、左官って知ってる?そうそう、壁を鏝で塗る人。私はその左官職人になるんだ。

こんな時の反応は大きく2種類あります。

  1. かっこいい、いいねなど肯定的な反応

  2. 大卒と左官職人を二項対立に置いた反応

私が進路を話すことを躊躇するのは、後者の大学に行った”のに”左官職人になるのか。という反応があるからです。この進路の話によって、大学に行く意味なんてないという主張の根拠にされることも、学歴至上主義の立場から「良い」会社に入るべきだと言われることもありました。

私に投げかけてくれた言葉には心配などの気持ちからくるもので、傷つける意図ではないということは分かっています。ただ、反応に慣れていない回答がきたもんだから驚く反応を見せたというだけだと思っているので、これを読んで驚いた反応を見せてくれてた人たちは、そんなに自分を責めたりしないでくださいね。

だけど、就職のための大学や、大学には価値がないなどという考え方については肯定することはできないので少し反論じみたことをすると、私は大学が大好きだったし、ただ学ぶことを目的に大学に通っていました。民俗学やジェンダーを起点に人間の弱さから生まれる美しさについて学んでこなければ、出会うこともきっと魅力を感じることもできませんでした。そうやって学んできた結果として、私はたまたま左官職人という道を歩むことが自分の生き方に合っていると思っただけなんです。

それは他の人もきっと同じで、学んだこと、経験して考えたことの結果として、それぞれの進路があるはずじゃないですか。それでも、コンサルタントになる人にも、営業職になる人にもなんで?と進路選択の背景を深く聞いたりはしないんですよね。きっと、それは自分の想定範囲内の回答だから。

差別や偏見を持っていないと言っている人でも、こう言っている私もアンコンシャスバイアスは持っているものです。様々なメディアでも、二項対立的に並べたタイトルがついているものを見かけます。

・女性なのに/若いのに経営者
・男性なのに専業主夫
・大卒なのに、女なのに左官職人

でもこれらは本来、二項対立に並ぶような相反する事象ではないはずです。とはいえ、実際の現場をほんの少し覗いただけですが、大卒女子で働きたい人を増やし、世論のイメージを変えるには、まだ課題がたくさんあるということも事実だと思います。

「私は男でフェミニストです」という本があるように、大学卒業した女子が職人になることに疑問を抱かれることなく、当たり前になるような世界になってほしいと願いを込めて、このnoteでも「私は立教大学を卒業した22歳女子で左官職人見習い」というタイトルをつけることにしました。

ここまで、大学卒業後の進路に左官職人になることに驚かれる社会について書いてきました。でもそれは題名の通り第0章で、私が左官職人になろうと思った理由や左官業界に飛び込んでみた話について次の第1章を書こうと思います。そして、また飛び込んでみて、考えたこと、今後の展望についめ近況報告を兼ねて第2章にまとめていきます。

ここまで読んでくれてありがとうございました!
次回もよろしくお願いします🌷

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