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ゴールドは最高の防衛資産

 こんにちは🐻✨

 前回の記事ではFIRE『4%ルール』の問題点を提示して、その解決方法としてポートフォリオに不動産インフレ資産を加えることを提案しました↓

 この記事ではインフレ資産について述べていきたいと思います!

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 僕は、FIREするなら真剣にインフレ対策について考えるべきだと思っています。

 ドイツのハイパーインフレでは1年たらずで1万倍のインフレを起こしましたが、これは5000万円のポートフォリオが5000円相当になることを意味します。

 インフレは一瞬で資産を焼き払い、個人の人生をあっという間に飲み込んでしまいます

 長い記事になりますが、今回はインフレについて、その対策の入門として広く書いていきますので、ぜひ読んでみてください!


ゴールドは最高の防衛資産!!

 まずは、インフレ資産について定義してみましょう。

 ここではインフレ資産は『貨幣の価値が下がっても価値が変わらず、世界中どこへ行っても交換できること』と定義します。

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 この定義からするとゴールドコモディティ仮想通貨時計クラシックカー美術品…などがインフレ資産としてあげられます。

 なかでも長期保存に向いており、現物資産が存在するゴールド(金)に特化して書いていきます!


 まずは、なぜゴールドを推すのでしょうか?

 それは、ゴールドが最高の防衛資産だからです。

 日本ではあまり浸透していませんが、欧米の富裕層にとってはゴールド(金貨)を保有するのは当たり前のことです。

 彼らの頭の中では、フィアットは価値を交換する道具であり、真の"お金"はゴールドという認識なのです。

 特にヨーロッパでは他国に占領されて自国の通貨が使えなくなりハイパーインフレを起こした歴史があります。

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(『カネで読み解くビジネスマンのための歴史講座』より)

 そのため『貨幣の価値が下がっても価値が変わらず、世界中どこへ行っても交換できる金貨を保有することが生きる知恵になっています。これは、戦争が繰り返されてきたヨーロッパに生きる人々ならではの発想です。

 実際に、ブレグジット(イギリスのEU離脱)が決定したときも手持ちのポンドを金貨に替える動きがあったようです。

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(ちなみに、キプロス危機ではビットコインに替える動きがありました。ビットコインがフィアットや金貨の代わりになりえると考える人たちがいたわけです。ただ、ビットコインには現物資産がないことには注意が必要です。)

 この発想は、日本人である我々も積極的に取り入れていきたいです。ゴールドを保有することで日本円(フィアット)から解放された資産を所有しましょう!


ゴールド資産の種類

 では、ゴールドはどのような形で持つべきでしょうか?

 これには多くの流派が存在しています。

 まずはゴールドの種類のそれぞれのメリット・デメリットを示したうえで、僕のスタンスを示しておきます。

 ゴールドを所有する形態は、主に以下の3つを想定しました。

 ① 金ETF

 ② 金地金(インゴット)

 ③ 金貨

 それぞれのメリット・デメリットについて、簡単にサマライズしておきます。

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 そして、おすすめは以下です。

資産形成時 : 金ETF

・FIRE時 : インフレ資産の半分は金貨

 理由を説明するために、簡単にインフレについて書いておきます。むずかしくないので、この機会にぜひ理解してみてください!


インフレのメカニズムは?

 そもそもモノの値段を決める要因は主に2つです↓

 (1)需要と供給

 (2)市場に供給されるマネー量

 とっても大雑把な話をしてしまえば、短期的なモノの値段は(1)需給と供給で決まり、長期的には中央銀行が(2)供給するマネー量で決まるというのが現代経済学における一般的な解釈です。

 たとえば、マスクが店頭から消えて1箱数千円の値段がついたことは記憶に新しいですが、これは需需と供給のバランスが崩れることで短期的に物価の上昇(インフレ)が進んだものです。

 マスク以外のモノでも同じように需要が供給を上回ればインフレは発生します。

 需要と供給が要因で発生するインフレは、基本的には景気加熱によるものなので、株式不動産も上昇すると考えられます。

 これらをポートフォリオに入れておけば、インフレのときも資産が増えていくので、FIREにおいてあまり心配する必要のないタイプのインフレです。

(前回のnoteに記載したとおり、ポートフォリオに不動産を足すことでインフレ対策の効果があります!)


 一方、FIRE時に気にすべきインフレは、市場に供給される紙幣が多くなることでインフレが起きる(貨幣の価値が下がる)ことです。(または信用不安によるハイパーインフレです)

 同時に不況も発生していればスタグフレーションになるため、マネーだけでなく株式や不動産の値段も下がることになります。

 このとき、一般的に価値が上がるのがゴールドやコモディティなどのインフレ資産になります。

 そこで、ポートフォリオにインフレ資産を追加することを提案しました。

 ペーパーマネー(フィアット、株、債権など)が落ち込むとゴールドが上がる。

 これは、よくよく覚えておいてください。


ゴールドをどのような形で持つか?

 では。

 『ゴールドをどのような形で持つか?』という問いに戻りましょう。

 金ETFを推奨している人たちの主張は、現物には盗難リスクがあり、取引コストが高い(スプレッドが広い)という点です。

 また、金ETFは流動性が高いことが素晴らしい点です!

 買いたいときに買えて、売りたいときに売れる。現物のゴールドではそうはいきません。

 ただ、注意するべきは、購入するなら現物の裏付けのある銘柄を買うということです。たとえば、純金上場信託(現物国内保管型)(1540)がありますね。

 また、金ETFは現物と交換可能といいつつ保管場所がアメリカであったり、1kg(約700万円)から変換可能であったり、交換に日数がかかるなど必要になったときにすぐに現物に変えられないリスクがあります。

 すると、スタグフレーション時には大きな売りに発展する可能性があります。

 あらゆるペーパーマネーはしょせん紙くずになる可能性があり、金ETFも例外ではないということも理解しておきましょう。

 つまり、結局は手元に現物資産があるということがモノを言います。そこで、金地金(インゴット)金貨を持つことをすすめる流派がいるわけです。


 そして、僕は金ETFを半分現物を半分としておけば良いと思っています。

 わずかなインフレが発生したときには流動性の高い金ETFを売買します。

 一方、現物は基本的に売りません。

 じゃどうするのか?

 いつか訪れるかもしれないインフレのために貯めておきます。もし、インフレが起きなければ、子供や孫の代まで脈々と受け継ぐ資産とすることになります。


 そして、僕は現物の金貨を推したいです。

 金貨は少額から買えて、分配もしやすいです。有事にも、ポケットや財布にしのばせますし、コモディティ(食料)との交換もスムーズにできます。

 また、少し情緒的な話になりますが、金貨はコレクション性があります。

 ウィーンハーモニー金貨やメープルリーフ金貨などが有名ですが、僕は実際にヨーロッパで流通していたナポレオン金貨を集めています。

 ナポレオン金貨は、フランスやベルギー、スイスなどで使われていた20フラン金貨のことですが、種類が多くてコレクションしていて楽しいです↓

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(なお、20フラン金貨は21.6K(90%)です。1枚あたり6.45gのゴールド相当になり、1枚で約45000円の価値です。)

 他にもイギリスの1ソブリン金貨やドイツの20マルク金貨も種類が多くて、コレクション性があっておすすめです!

 現物で安く買えるのはインゴットです。

 ただ、インゴットはどうしても無味乾燥で、つまらなくて、所有する気になりませんでした。

 ちなみに、インゴットの場合、5年以上の長期保有は売買益の税金が半分になります。また、売ったときに、消費税が返ってくるのが普通です。

 これも地金のメリットですので、簡単ですが、触れておきます。


まとめ

 今回は、インフレやインフレ資産について書いてきました。

 インフレ資産とは『貨幣の価値が下がっても価値が変わらず、世界中どこへ行っても交換できること』でした。

 今回は、インフレ資産入門として、防衛資産の王道のゴールドを紹介しました。

 僕がおすすめする方法は以下です。

・ 資産形成時 : 流動性の高い「金ETF」

・ FIRE時 : インフレ資産の半分は「金貨」などの現物にする

 前回の記事で書いたように、まずは生活費1年分のゴールドを買うのが目標です。

 あとは、押し目買いや旅行先の購入などをコツコツして子供や孫の代まで受け継ぐ資産にしていきましょう!


 今回も長かったですが、読んでくれてありがとうございました。

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(参考文献)


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