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産業カウンセラー養成講座に通う14

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 2023年6月29日、この日仏滅ではあるが『大師御法歴』(たいしごほうれき)によると
・一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
・たつ
・大明(だいみょう)
・神吉(かみよし)
と、こと始めには大変良い日だった。

 ということでこの日、京都鴨川で『お話買い取り』の初仕事をして来た。因みに次の日は大安だったが、『不成就日』(ふじょうじゅび)ということ始めに向かない日ということになっていた。直近の一粒万倍はこの日を逃すとしばらくない。ということで、ちょっとだけでも願掛けしたくて初仕事はこの日にしてみた。

 初仕事に関して色々書く前に、先日催眠術スクール後の天才の友達『賢者αとのサシ飲み』の時のことを少しお話しする。

賢者α
白へびさん、知らんことが多すぎるわ。

白へびさんな、時々あんねん。普通の人が知らんことをすっごい知ってんのに、普通の人が知ってることをちょいちょい知らん、いう面が。

何でそれ知ってて、これを知らんねん?そういうのが時々あんねん」

 賢者αは普段子どもに教える系の仕事をしている。そういう仕事をしていながらにして、目に見えない感じ取る世界に対しても深い知見を持っている。子どもを指導する系の人達に3次元どっぷりの人達が多いと言われる中、この人は驚くほど森羅万象への理解を持っている。やや世間離れした感覚の僕とも普通以上の会話が自在に出来るようだ。

賢者α
白へびさんアレやな、HSPやな

 HSPというのは『Highly Sensitive Person』の略で、超繊細な人を指していう言葉だそうだ。

 今回のサシ飲みで初めて聞いた単語ではない。過去にも幾度となく、そして『二人の賢者と熊本遠征』の旅の最中にも書いてはいないが何回か「白へびさんはHSPや」と言われていた。HSPという表現と「白へびさんアレやな、繊細さんや」という表現を事あるごとに繰り返していたと思う。

 冒頭で賢者αが言う「白へびさん、知らんことが多すぎるわ」とは、メンタル系のことをこれからしようとする人として、僕が人の心のことについてかかれた文献・書物を殆(ほとん)ど知らない様子であることを見抜いた鋭い突っ込みだったのだ

賢者α
繊細さんの本読んで?
白へび
「繊細さんの本?」

 とりあえず端末で『繊細さんの本』というのを検索してみる。すると、本当に『繊細さんの本』というタイトルの本が出て来た

賢者α
「繊細さんについて詳しく書いてあるからこの本読んで?」
白へび
「わかりました」
賢者α
「それからな、小さな箱から脱出する方法もよんで?
白へび
「小さな箱から脱出する方法?そういう本ですか?」
賢者α
「だったと思う」
白へび
「これですか?」
つづいて検索してヒットした画面を賢者αに見せる。
賢者α
「それや!

仕事始める前に読んで?

仕事始める前までに読まれんでもお客さん待つ間に読んで?

どうせ最初はお客、来ぅへんから

 賢者αとのこのサシ飲みの数日後の一粒万倍日に目を付けていたので、次の日早速2冊の本をnetで注文せず京都市役所前駅から少し南下した所にある結構デカい本屋へ行ってみた。

 本の場所を検索機器で調べると、繊細さんの本は非常によく売れているようで在庫数15冊ほどあった。小さな箱から~の方は、在庫1冊となっていた。

 運よく両方手に入れることが出来た。

「仕事を始める前に2冊読め!」との賢者αの助言だ。早急に本を読み始める。が、集中出来ない。こういう時どうすれば‥。カフェ~で黙々とノートパソコンのキーを叩く人の姿が浮かんだ。
「そうか、カフェで集中できるらしい、試してみるか!」

 僕は今まで『集中』の為にわざわざお金を使うということをしたことがなかった。が、今回初めて『集中するため』にドリンクバー代を支払って自宅近くのファミレスを利用してみた。

 耳にイヤホンを差し適度に外部の音を遮断する。先に読み始めたのは『繊細さんの本』。 

 余談だが、どうやら僕の場合『FF13』のサントラを垂れ流しにしていると集中して読書できるらしいことに気が付いた。読み進めるうちに、BGMと書いてある内容がリンクする感覚がすることがあり、読んでいて別の面白さもあるのだ。

 読み始めて、時計を見ると3時間後にワープしていた。

『もう夕方だ』

 ページ数を見ると150ページほど。

 僕は驚いた。オレもその気になったら集中して100ページ以上平気で読める人なんだと。初めてこんなに読んだ、又は久々に読んだ。本を読みなれた人なら3時間もあれば200ページ余りの本などあっという間に読んでしまうのだろうか。

 自分自身、『繊細』だということは分かっていたがHSPとしてカテゴライズする表現があるとは分かっておらず、今までずっと『対社会』で悩ましい時間を過ごして来たのだと分かった。

 次の引っ越しは一軒家にするかな‥?とか、もう引っ越しで失敗することは無くなりそうな気までするに到るほどに、繊細さんの本を通して自分というものをある程度のタイプとして理解できた。

 HSPタイプの人は著者が調べた範囲では5人に1人の割合で存在するという。それにしても、人の繊細さを理解する人がそんなに居ない気もしている。どういうことか‥??
 社会がそうなってないってことだろうか? 

 そういうタイプの人が結構な割合でいるにも関わらず、当たり前になってないのは古い社会常識によって未だ、繊細な人が弾圧傾向にさらされているからだろうか‥??
 だから自分で自分の感覚に気付けずにいる繊細さんが膨大な人数隠れているんだろうか?

 人をカテゴリにガッツリ当てはめて見ると『決めつけ』になってそれこそゆがんで相手を見てしまいがちだ。しかし、ある程度「この人はこういうタイプかな?」くらいにとどめてカテゴリ別に見ていくと、お互いに付き合いやすくなるのだと理解が進む。

 今までは、過去に通った矢追純一さんの宇宙塾での受け売りで「あぁこの人はこういう種族なのね」というとらえ方だけで何とかやって来た。それだけでも随分楽になったが、新たに『タイプ別に見る』というとらえ方が、より人付き合いを楽にしてくれそうだ。
 雪山に革靴(かわぐつ)ではまず行かない。やっぱし登山靴か、せめて防水タイプの靴とかで行きたい。‥みたいなことだ。

 今思うと、『こういう種族なのね』だけの理解だと、人に不快感を感じたときの自分の気持ちをごまかす程度にしか役立ってなかったようにも思う。繊細さんについて理解が深まってようやく矢追さんの言葉への理解も一段と深まって来た。

 しかし、今までにも例えば血液型である程度の傾向を見たり、西暦何年代に小中教育を受けたか?などでおおよその傾向を見るというのも自分の感覚としてはあった。とくに、教育を受けた年代によって随分違うというのは僕には顕著に見て取れていた。それは一時期『ゆとり』と言われていた世代に限ったことではない。当時の職場の7つ8つ年上の先輩又は年下の後輩、過去に付き合ったうんと年上の彼女に対してまでも、性格とは違う考え方や人との向き合い方の違いを感じたことがあるのだ。
 が、社会の風潮からか何処か差別的にも思えたりで、そういう物の見方は自分に定着して行かなかった。 

 今回、繊細さんの本を読んだことでこの本の本文の単語選びが非常にウマいのか、すんなり自分に定着した感覚がある。

 さて、自宅近くのファミレスにわざわざお金を払って本を読みに行く。そんな中、間もなく一冊目は読み終えもう一冊に手を伸ばす。

 『自分の小さな「箱」から脱出する方法』という本だ。この本は西洋人が書いたものらしい。帯にグーグルみたいなアメリカとかで有名なIT企業がこぞって人材育成研修時のテキストとしてこれを活用しているようなことが書いてあった。その本を日本人が和訳したらしい。

 この本を読んであることに気が付いた

 『5次元以上のモノの見方』をしているという『統合』とよばれるメンタルトレーニングと、この本でいう『自分の箱から外へ出る』ということは切り口が違うが、ほぼ同じことを言っているようなのだ。
 間もなくそれに気が付いた。 

 なるほど、『3次元感覚で見た統合』なのだ

 この切り口は、凝り固まった左脳タイプの人達にも幾分か効果を発揮しそうな予感がするのだ

 長年、日本は義務教育で左脳教育をしていると思う。未だにガチガチの左脳教育を主体としているような気がする。一方で右脳に寄った考え方や生き方を自ら選ぶ人も目立つようになってきた気がする。
 バランスをとっているのだ、森羅万象によってこの宇宙が。

 今では、左右バランスの取れたモノの見方、考え方、とらえ方が左脳にも右脳にも偏らない新たな視点を生み出しそうな気さえする。

 この現象を上手いこと解説して世の中に知らしめることで、社会のバランスもより良くなっていくのではないだろうか。

 ふと思い立って賢者αにメッセージを送ってみる
白へび
僕、箱に入ってた?
賢者α
そう聞きたくなる時点でもう箱です(笑
だそうだ。

 5次元以上のモノの見方『統合』を続ける者でありながら情けない物言いをしてしまったなぁと我に返る。

 賢者αはこの白へびが、「箱の中に入っている」と主張したかったのではなくてメンタルを説く者として仕事攻略のヒントをもたらそうとしてくれていたのだ。ただそれだけのことだったのだ

 本当だ、白へびは箱に入っていた。

 だいたいこの人は白へびを把握して、正面からモノを言ってくれる人だ。そんな回りくどいことをしてくるわけが無かった。

 自分で本を読んでヒントを得る楽しみを奪わないでくれた。ともとらえたくなる。

 箱に入ったり箱を持ち歩いたり、荷物の多い自分に気付かされる。

 賢者α曰く「職場の友人には全員にこの本を勧めて読んでいただきました。人と接する人の必読書かと」と。

 あらためてこの人の優しさに気が付く。一歩間違うと攻撃に繋がりかねないメッセージを送りつけたのだ白へびは。これが、この本でいう所の『箱に入っている』『箱の中からゆがんだ見方をしている』と言うことになるようだ。

 なるほど、こういうモノの見方があるのかと学びが深まるなか、そもそも『集中』のためにファミレスにお金を払う必要があるのか?と思う。
 図書館だ!図書館使お!あそこなら静かだし適度にエアコン効いてるし入って読むだけならタダでしょ。

 本を読む場所が見つかって良かった。

 つづく

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