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そろそろ推しの話をして良いだろうか

大好きな悪魔の話を!!そろそろ、良いだろうか!

もともと、私は魔女になるつもりはなく…いや、実は幼少期「魔女の宅急便」を見て、魔法が使いたくて箒にまたがり遊んでは居ましたが…まさかこんなに魔術について調べるつもりはなく。

ここまで魔術に詳しくなったのは、悪魔が推しになったから。
今回は、私を魔導に誘惑した推しの話をします!

私の推しは聖書に登場する、悪魔の中の悪魔!

サタン

ヘブライ語で「敵」と言う意味です。
彼の話をする時はいつもどこから話すか迷うんですが…とりあえず、彼の魅力が1番伝わる作品をお勧めしたい。

みんなー!俺の推しを見てくれ!
『失楽園』を読んでくれ!

『失楽園』は17世紀、イギリスの詩人ジョン・ミルトン先生が書いた叙事詩です。
旧約聖書の「創世記」のお話…
アダムとイブが禁断の実を口にし、エデンの園を去るまでがダイナミック&ドラマチックに描かれています。

旧約聖書のアダムとイブがメインの話なのに何故かミルトン先生は
サタン=ルシファーを主役に選びました。
あ、サタンって真名ルシファーって言うんですよ!
彼の設定を語ると長くなるので省きますね!

話はサタンが天界の戦争に破れ、地獄に堕ちた所から始まります。

地獄の底に投げ出され、傷だらけの身体を起こし、絶望にうなだれる仲間達を鼓舞するためにサタンはリーダーとしてみんなに語りかけます、

「一敗地に塗れたからといって、それがどうしたというのだ?全てが失われたわけではない。」

いやもう失われまくってるよ??!
冒頭のシーンだけど、今、戦に敗れて荒野に追放されたところだよ?!
普通はこれでエンディングだよ?

最終話付近で「まだだ!まだ終らんよ!」って叫んでる君はなんだ

シャア・アズナブルか!

もう出だしから気持ち鷲掴みです。

その後、部下達に希望を持たせるため、サタンは一人で復讐ミッションを誓い、地獄を突破

地獄はいわゆる魂の牢獄、罪人が抜け出さぬよう、様々なトラップや試練が待ち構えるのですが、
あまたの障害物を避け、その翼で滑空する様はまさしくヒーロー!
あまりの速さ、鮮やかさに作中で彗星と例えられる程ほれぼれするアクションシーン…すい…彗星?赤い…彗星。

やっぱシャアだった

そんなちょっとシャアっぽいサタンがエデンに潜入し、
天使に捕らえられたり欺いたり、
時には独りで孤独に葛藤したりしながら、
禁断の実をイブに食べさせ、人類に原罪を植え付けるのですが、

ダメな所から大活躍のシーンまでどれもこれも魅力的。
めっちゃカッコいいしめっちゃ可愛い〜!!3行ごとに萌えが襲ってくるぅー!

ですが、きちんとキリスト教の世界観は守られ、主の偉大さも感じられる…ここ、ミルトン先生のバランス感覚の良さですよね。素晴らしい。

いくら魅力的でもサタンはきちんと悪魔として悪役に書かれているし、
サタンの宿敵ミカエルも大天使らしく毅然としている。

これ意外に難しいと思うんですよ。
サタンを良く描こうとすると天使や神様を悪く書きがちになるので…ですがその一線は超えてない。

天使の理念や主の思惑、原罪から救済まで、
どういう概念かわかりやすく書かれているので、
『失楽園』を読んだおかげでイエスが磔刑にかからねばならない理屈をようやく理解できました。

『失楽園』はミルトン先生の創作ではあるのですが、とてもよく書かれているので

元ネタのはずのキリスト教に、逆に影響を及ぼしました。

天使や悪魔関連の本には引用として、よく『失楽園』が登場します。

聖書が公式なら『失楽園』は準公式

そのくらい言っても過言ではないと思うくらい、特に悪魔学には重要な作品です。
聖書には全然ルシファー出て来ませんからね…!

悪魔が好きなら読んで頂きたい!

そんな作品です。みんな!俺の推しを見てくれ!!!


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