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蔬菜育種におけるDNAマーカー支援選抜と育種利用 スイカ編 #004 【スイカ黒皮形質選抜マーカー】

有用形質選抜のためのDNAマーカー
スイカ編 #004 【スイカ黒皮形質選抜マーカー】
Watermelon [Citrullus lanatus (Thunb.) Matsum. & Nakai]

【概要】
スイカ [Citrullus lanatus (Thunb.) Matsum. & Nakai]の果皮色は農学上重要な形質であるが、この形質の基礎となる分子メカニズムは十分に分かっていない。
本研究において、スイカの果皮色(濃緑色と淡緑色)を決定する単一遺伝子座を第8染色体上に同定した。
2つの親系統(濃緑果皮の9904と淡緑果皮のHandel)から得られたF1、F2、BC1集団の遺伝解析により、スイカの果皮色(濃緑:淡緑)は単一の遺伝子座で制御され、濃緑は淡緑に対して優性であることが明らかになった。
初期のマッピングで、第8染色体上の2.07Mbに広がる領域が明らかになった。
CAPSとSNPマーカーを用いた遺伝マッピングにより、候補領域を31.4kbに絞り込んだ。
リファレンスゲノムに対応する領域の遺伝子アノテーションを行った結果、2-フィチル-1,4-β-ナフトキノンメチルトランスフェラーゼタンパク質をコードするClCG08G017810の遺伝子配列が明かになった。

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