自分でできる決算分析⑳ ヤマトホールディングス(減収、赤字計上)
ヤマトホールディングスの2023年4月1日から2023年9月30日と2024年4月1日から2024年9月30日の第2四半期(中間期)決算について分析します。
ヤマトホールディングスの「決算短信」データの入手法は以下の通りです。
「決算短信」の1ページの赤枠に損益計算書の主な項目と包括利益が示されています。その後のページに損益計算書、包括利益計算書そしてキャッシュフロー計算書が掲載されています。
ヤマトホールディングスの損益計算書項目の一部と中間包括損益は以下の通りです。
「営業収益」は減少し減収、「営業損益」以下の損益は、左の期間の黒字から、右の期間は赤字に転落しています。
損益計算書上の損益について売上高に対する比率で見た方が分かりやすいので、計算してみましょう。まず、「営業収益」に対する「営業損益」の割合は以下の通りです。
右の期間は損失なので、△を付けています。左の期間の利益率以上の損失率であることが分かります。
次に、1行目の「営業収益」に対する3行目の「経常損益」の比率は以下の通りです。
右の期間は損失なので、△を付けています。ここでも、左の期間の利益率以上の損失率であることが分かります。
次に、「営業収益」に対する4行目の「中間純損益」の比率を見てみましょう。
この比率については、利益率の2倍以上の損失率であることが分かります。
ヤマトホールディングスの各活動からのキャッシュフローは以下の通りです。
左の期間は、投資活動によるキャッシュフローの赤字、すなわちビジネスの拡大に充てた営業活動によるキャッシュフローの黒字の残りと、財務活動によるキャッシュフローの黒字、つまり借入の拡大による資金を「現金及び現金同等物」の残高に充てています。その結果、「現金及び現金同等物」の残高が増加しています。
右の期間は、投資活動によるキャッシュフローの赤字、すなわちビジネスの拡大と、財務活動によるキャッシュフローの赤字、つまり借入の縮小には営業活動によるキャッシュフローの黒字では足りないので、足りない分は「現金及び現金同等物」の残高を充てています。その結果、「現金及び現金同等物」の残高が減少しています。
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