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日商簿記1級(工業簿記・原価計算)工業簿記における財務諸表とは?

今回は日商簿記1級の工業簿記・原価計算について解説します。

工業簿記における財務諸表についてみていきましょう。



なお、これまでの日商簿記1級の工業簿記・原価計算の基本的な考え方については以下の記事で解説しています。

日商簿記1級(工業簿記・原価計算)工業簿記・原価計算って何?原価計算の目的は?|日商簿記&公認会計士試験pandaa_school (note.com)


原価計算の種類についての解説は以下の記事で解説しています。

日商簿記1級(工業簿記・原価計算)原価計算の種類はいくつある?Vol.1|日商簿記&公認会計士試験pandaa_school (note.com)


日商簿記1級(工業簿記・原価計算)原価計算の種類はいくつある?Vol.2|日商簿記&公認会計士試験pandaa_school (note.com)


1級の原価については以下の記事で解説しています。

日商簿記1級(工業簿記・原価計算)1級の原価って何?|日商簿記&公認会計士試験pandaa_school (note.com)

日商簿記1級(工業簿記・原価計算)1級の原価ってなに?Vol.2|日商簿記&公認会計士試験pandaa_school (note.com)


勘定連絡と財務諸表の関係については以下の記事で解説しています。

日商簿記1級(工業簿記・原価計算)勘定連絡と財務諸表|日商簿記&公認会計士試験pandaa_school (note.com)





工業簿記における財務諸表とは?

 製造業が作成する財務諸表のうち工業簿記で学習するのは、

製造原価報告書、損益計算書、貸借対照表の3つです。

製造原価報告書は仕掛品勘定に、損益計算書は製品勘定にそれぞれ対応し

、貸借対照表は材料勘定・仕掛品勘定・製品勘定の期末残高が

記載されます。



製造原価報告書とは?

 製造原価報告書は、当期の製造活動の内容を明らかにするための報告書

で、当期の完成品原価である当期製品製造原価の内訳明細書です。

そのため、製造原価明細書ともいわれます。

 当期の完成品原価は仕掛品勘定に記入されるため、製造原価報告書は、

仕掛品勘定と対応しています。


損益計算書とは?

 損益計算書は、当期の経営成績を明らかにするための報告書です。
 
 当期の売上原価は製品勘定に記入されるため、損益計算書の売上原価は

製品勘定と対応しています。


貸借対照表とは?

 貸借対照表は、当期末の財政状態を明らかにするための報告書です。

 期末に残っている材料、仕掛品、製品の金額を資産の部に計上します。



予定による計算とは?

 原価差異の把握

  工業簿記・原価計算では、製品原価を予定の金額(材料費の

予定価格、労務費の予定賃率、製造間接費の予定配賦率)を

用いて計算することがあります。

 ここでは、製造間接費の予定配賦をみていきます。

 まず製造間接費を予定配賦額で各製品に配賦しておき、次に、月末に

おいて実際発生額を集計します。そして、予定配賦額と実際発生額を

比較することで製造間接費配賦差異を把握します。

月末の時点では製造間接費配賦差異勘定に集計しておきますが、

会計年度末になったら、製造間接費配賦差異勘定の残高を、原則として

売上原価勘定に振り替えます。このことを売上原価に賦課するといいます。

そのとき、不利差異(借方差異)は売上原価勘定の借方に、有利差異

(貸方差異)は売上原価勘定の貸方に振り替えます。


不利差異(借方差異)→ 売上原価勘定の借方へ(売上原価に加算)
有利差異(貸方差異)→ 売上原価勘定の貸方へ(売上原価から減算)



 製造間接費を予定配賦している場合、製造原価報告書の

「当期総製造費用」には製造間接費の予定配賦額を集計します。

このとき、製造間接費をいったん実際発生額で表示しておき、これに

製造間接費配賦差異を加減算して予定配賦額に修正します。

 また、損益計算書において、予定で計算された売上原価に原価差異

を加減算して、実際の売上原価に修正します。なお、損益計算書では

「原価差額または原価差異」と表示します。




 





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