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令和3年度税理士試験「簿記論」の本試験問題から考えよう! 令和4年度合格を目指す学習プラン

 本記事では、令和3年8月17日(火)に実施された第71回税理士試験の簿記論を分析し、それをもとに、来年度の本試験に向けた学習方針を解説します。

 読者には、次回①はじめて受験する方、②再チャレンジする方がいらっしゃると思いますが、それぞれ以下のように学習を進めていくことになります。

 本記事が、今後の学習プランの参考になれば幸いです。ぜひご活用ください。

ⅰ はじめて受験する方

本試験から逆算して学習プランを作成する!

 簿記論の学習では、最初に個別問題集を使って論点別に対策します。

 それが完了したら総合問題集を使い、個別問題集で学習した内容を網羅的に理解できているか確認します。同時に、総合問題の解き方を身につけます。

 問題集は1冊につき2回は解くようにしましょう。

 そこから、直前予想問題集や過去問を使い、難易度の高い問題を試験時間内に解く時間配分スキルを身につけ、本試験に挑みます。

 まずは本記事を読み、簿記論の出題形式や傾向を把握し、学習プランを立てていきましょう。

ⅱ 再チャレンジする方

自分のポジションをもとに学習プランを作成する!

 専門学校が公表した解答速報で合格ラインを確認します。いま自分がどのポジションにいるかに応じて学習プランが異なります。

イ.合格ライン以下の場合

 個別・総合問題集を使い、12月の結果発表まで復習をしてください。1ヵ月につき1冊程度のペースでかまいません。合格できていた場合は、翌年1月から合格が狙える科目を選択し、勉強を開始しましょう。不合格だった場合は、過去の直前予想問題集や模試を使い、試験対策を始めます。

ロ.合格ライン以上の場合(専門学校2~3校の合格ラインを超えている)

 次の科目へ新たにステップアップしましょう。会計科目が残っている場合は財務諸表論、税法科目の場合は選択した科目を、9月または10月から勉強します。12月に合格できていた場合は、引き続き勉強し、もし不合格だった場合は、簿記論とあわせて学習プランを練り、2科目受験を目指してください。

 ただし、どちらにせよ、12月の結果発表まではどうなるかわかりません。そのため、本記事を読み、今年の簿記論を振り返り、学習プランを立てていきましょう。

【本記事からわかること】
1.税理士試験・簿記論と日商簿記検定はどう違う?
2.税理士試験・簿記論はどんな問題が出る?
3.令和3年度の本試験を分析してみよう!
4.簿記論はどう解けばよい?―プロセスとテクニック
5.次の本試験に向け、どう学習する?
6 .理解重視の勉強が大事
7.おわりに
【筆者紹介】
渡邉 圭
(わたなべ・けい)
千葉商科大学基盤教育機構で准教授を務める傍ら、会計教育研究所「瑞穂会」で税理士試験講座(簿記論・財務諸表論)と日商簿記検定1級~3級講座を開講し、ともに多数の合格者を輩出している。
【注意事項】
・本記事には、筆者が書き込んだ問題用紙・答案用紙・計算メモ(すべてPDF)を掲載しております。ただし、アプリからはファイルをダウンロードできない場合がございますので、その場合は、ブラウザ上でのダウンロードをお試しください。
・本記事に関するお問い合わせは、こちらにお寄せください。

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