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昨日、思ったこと。(パパ活編)


昨日は、会社の先輩と食事をした。先日、僕が26歳の誕生日を迎えたので、そのお祝いで、美味しいお料理とお酒をご馳走してくださった。お店は、六本木にある「虎峰(コホウ)」という中華料理店。どうやら、“港区女子御用達”のお店らしい。そんな先輩も、先週、話の種で始めた「パパ活アプリ」を通して出会った女性と、この虎峰を訪れたらしい。早くも、「超」がつく短期スパンで二度目の来店である。

僕は二番目ですか…」なんて面倒くさいことを言いつつも、いざ“パパ活デビューマッチ”の感想を聞いてみると、「出会い頭からいきなりタメ口で驚いたし、教養の欠片もなく、会話が一切弾まなかった。容姿も、及第点ではあったけど、かなりのパネマジだった。全然楽しめなかったから、家電量販店にいる時のノリと勢いで、当初要求されていた金額から必死に値切ったよ。」と、結果は散々だったようだ。詳細な金額を聞いてみると、いくら会話が弾まなくても、ギャラは弾むらしかった。

先輩の話を聞いてから、帰り道も「パパ活」の三文字が脳内を占有していたので、電車の中でネットを泳いでみると、【“パパ活相場”大暴落】的な見出しの記事が多数散見された。「なにを呑気に。」と思ったが、どうやら「パパ活市場」は活況らしい。なんでも、コロナ渦の影響をモロ受けし、「パパ活市場」に流入してくる女性が爆増。贈与する金額の相場が以前までと比較し、全体的に低下しているようだ。

コロナ渦の影響により、勤務先の業績不振による給与カットに見舞われたり、中には職を失った方も現に少なくない。そうした状況下で、「生活苦」からやむを得ず、苦渋の選択として「パパ活」に足を突っ込む人も多いのだろう。「コロナショック」で、採用活動に腰の重い企業も多く、再就職も困難を極める中で、「そんな事をせず、自分で働けばいいのに」なんて、気軽には言えない。以前、ナイナイの岡村氏のラジオでの過激発言が物議を醸していたが、いざ蓋を開けてみると、状況は概ねそんな感じになっている。

コロナの「コ」の字すらなかった以前は、パパ活って“富裕層(えろおやじ)の道楽”的なイメージがあり(実際、今でもそうなんだけど)、全く“いいもの”として認識してなかった。と言うより、むしろ個人的には、“軽蔑の対象”であり、“嘲笑の的”だった。でも、今となっては、下心の有無は一旦置いといて、(まあ、下心しかないんだろうけど。そもそも、本気で慈善活動をしたいのであれば、医療従事者や地方自治体への寄付という選択をするだろうし。)お金に余裕のある一部の富裕層(えろおやじ)と呼ばれる人たちが、経済的に困窮している人たちに資金的援助をする“善行”のように、ほんの少し思えてしまう。

う~ん、でも、Instagramの「虫眼鏡マーク」を押し、適当にスクロールしていて、“パパ活女子”であろう女性の、高級ホテルのスイートルームでのセクシーな一枚(あるあるなんだけど、撮影者の存在感が透明人間かのように皆無な“不透明投稿”ね。)や、鮨や鉄板焼きの高級店での光沢感に満ち溢れたお料理の数々を見る度、やっぱり違和感はある。「コイツらの支援者が全員立ち上がり、“総力戦”で挑めば、救えた中小企業や自治体がいくつもあったろうに。」と、毎度のこと思う。「パパ活」以外の方法論で、失業者の受け皿を設けるとか(そんな単純ではないことは百も承知)、そうしたアプローチだって、絶対に不可能な話ではないはずだし、全然、「いいね!」ではないのだ。

以前、NHKの番組(番組名は失念)で、僕の大好きな、北海道函館市を中心に店舗展開するハンバーガーチェーン、「ラッキーピエロ」の社長 王 一郎(おう いちろう)氏が、「国民、とりわけ東京都民に“一体感”がないからこそ、函館という小さな街で、地域に根差した事業展開をしている。」と語っていたのが、とても印象的だった。最初から分かり切っていたことだし、そこに対する期待値は一切なかったんだけど、今回のコロナ騒動で、「ここまで一体感なかったのかよ、日本!」と痛烈に感じた。

感染リスクがある中、第一線で体を張っている医療従事者の方、医療現場や地方自治体に多額の資金援助を行っている方、そうした日本の“縁の下の力持ち”となっている方々の爪の垢を煎じて飲ませてやりてえッ!シャンパンなんて飲んでる場合じゃねえッ!

こんなことを言うと、パパ活女子からは、「お金がないからって、ただのひがみでしょ?」とかなんとか言われそうだが、いくら僕が今以上に稼げるようになったとしても、美味しいものは気心知れた親しい人間と食べたいし、ましてや、貴様らのパパ様と穴を介して兄弟杯を交わすのも、同じ穴の狢になるのも、全くもって御免である。

…という持論を、帰宅後に電話で先輩にお礼をし、その後の流れで話すと、数秒の間があった後、「そうだよなあ…」と、吐息のような力のない声で返ってきた。生意気な後輩でスイマセン、ご馳走様でした。

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